授業力アップ 学級経営の話

現職の小学校教員30年の経験から学んできたことを紹介します。
授業力や学級経営について参考になれば幸いです。

小学校教員をめざしている方へ

🔴小学校教員をめざしている方へ


私は32年前、採用が決まってから、不安でたくさんの本を読みました。


現場に入ったら、毎日が忙しく時間もほとんどありません。


教員になる前にぜひしておいた方がいい事を紹介します。



🔷教育実践に触れる


出来るだけ多くの実践を読んでおく事をお勧めします。


教員には、2つの大切な力が必要です。



「授業力」と「学級経営力」です。


おススメの本ですが、単なる授業法や技術よりも、根本となる教師としての土台になる内容の本をまず読んでください。


園田雅春さんの本をおススメします。


大阪の小学校の教員としてたくさんの素敵な実践を積まれ、大阪教育大や、大阪成蹊大学の教授をされています。


『自尊感情を高める学級づくりと授業』は例を挙げて分かりやすく読みやすいと思います。


『ドラマのある教室』もいいです。


私も何度かお話を聞いた事がありますし、参考にさせてもらった事もあります。ぜひ読んでみてください。


園田雅春さんの本は、学級経営に関わる内容が中心になります。



授業力の土台として、私が勧めたいのは「学び合い」「学びの共同体」について書かれた本です。


東大教授の佐藤学さん、秋田喜代美さんや、石井順治さんの本がおススメです。



現在のアクティブラーニングの源になっています。


特に石井順治さんの本が分かりやすいかと思います。


ただ、本を読んで実践に触れ、知識を得る事はもちろん大事ですが、学ぶ意欲さえ持ち続けたら、後からいくらでもついてきます。


現在の段階で他の人と比較した知識は、全く気にされる必要はありません。


教師とは教える人ではなく、学び続ける事のできる人なのです。


その意味では、教員になる前にこのブログを読まれている方は、自分から学ぼうとしているので、すでにその資質を持っておられます。



🔷教師にとって大事なことは、知識よりも感性や情熱です。


そして何よりもどこに向かって仕事をするのかという「立ち位置」です。


重い生活背景を抱えて荒れている子、

勉強が苦手な子、

家族状況で悩んでる子、

ひとりぼっちの子、

困ってる子、


そんな子どもに寄り添うことが大切だと思える感性を持っている事の方が教師として大切なのです。


なぜ、小学校教員になりたいのか、その事を突き詰めて、考えておく事はとても大切です。


他の職業ではなく、なぜ教職なのか?


きっかけは安易でも構いません。教員は採用試験に合格さえすればなれます。


でも、教員として生きていくためには、その「心構え」と「立ち位置」が問われる時が必ずあります。


教員になる前によく考えておいてほしい事です。


でも、教師になってから出会う子どもたちによってそれは変えられます。


🔷子ども集団に触れる



もし可能なら、多数の子どもを相手にする経験を少しでも積まれる事は役に立ちます。


教員になろうという人なら、子どもと1対1の関係は構築する事は出来るはずです。


新任の先生がまず苦労するのは、集団に指示して実行させる事なのです。


学級という集団と関わるからです。


塾でのバイトやボランティア活動などを学生時代にされてみても良いかもしれません。


現場に立った時、今まで思い描いていた自分の「理想の教育」というモノは、おそらく吹っ飛んでしまいます。


誰もが、自分の受けた教育、授業、学級、学校、子育てをもとに考えているからです。


教育に関しては、誰もが意見を持っています。


みんな教育を受けてきているからです。


ただ、今度は自分が教える側に立ち、子どもたちと創り上げていかねばならないのです。


現実には、いろんな状況の子どもたちがいます。


自分が育ってきた環境とは、全く違う家庭背景の子どもたちがいます。


そんな子どもたちから学ぶことができるかが大切なのです。


その中で、自分の思い描く「理想の教育」を新たにつくりあげてほしいと切に願います。


(※私のブログにコメントされた方へ返信した文に加筆・修正をして掲載しました)




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