授業力アップ 学級経営の話

現職の小学校教員30年の経験から学んできたことを紹介します。
授業力や学級経営について参考になれば幸いです。

社会 5年生 環境を守る③

🔴社会 5年生 環境を守る③


🔶教科書には「四日市ぜんそく」の公害患者が石油化学コンビナートに工場がある会社を裁判所に訴えた記述があります。


🔶ここでは、なぜ裁判をおこしたのかを考えさせることが必要です。


🔶「もし自分や家族が被害にあっていたら?」どんな思いを持ち、どうするかを考えさせるのです。


🔶たくさんの人々が被害に苦しんでいるにもかかわらず、対策が進められていなかったことや公害の責任を取り、病気になった人への補償や謝罪などが行われていなかったことを考えさせるのです。


🔶裁判をおこした公害患者の思いが掲載されています。被害を受けて、生活や人生がおびやかされたことを考えさせなければなりません。


🔶また、「公害裁判」の判決が5年後に出て、工場からの有害物質が原因だと認め、大気汚染の防止や賠償金を命じたという記述があります。


🔶そこからは、5年の間も被害者は苦しみ続けていたことや、会社が責任を認めていなかったことが読み取れるはずです。


🔴その次には「きれいな空気を取りもどすために」という小単元があり、国や県、市や会社が取り組んだ対策が記述されています。大気中の二酸化硫黄の変化や公害患者数の変化をグラフから読み取れるようになっています。


🔶数値を見ると、空気もきれいになり、患者数も減っていますが、今もぜんそくで苦しんでいる人がいることを忘れてはなりません。


🔴その次には「環境先進都市をめざして」という小単元が掲載されています。


🔶公害を語り継ぐ「語り部」、「四日市公害と環境未来館」、「国際環境技術移転センター」などが紹介され、「二度と公害を起こさないためにはどんなことが必要なのかを考えよう」と記述されています。


🔶産業や経済の発展を優先して、水俣病やイタイイタイ病、第ニ水俣病など、公害で苦しんだ人々をたくさん出した過去の過ちから学び、現在の日本の環境技術はトップレベルにはなってきています。


🔶しかし、世界に目を向けると、発展途上国では、廃液による河川の汚染、大気汚染の問題が次々とおこり、地球全体では、酸性雨やCO2などの問題があります。


🔶中国では大気汚染が深刻でpm2.5の問題が大きくなっています。日本の環境技術がどれだけ国際的な役割を果たしているのか、日本の教訓を生かした支援や協力をしているのかを調べてみてもいいかと思います。



🔶過去の問題だけでなく、現在の日本は公害問題はどうなっているのかも考えることも必要です。


🔶アスベスト被害は、今も新たな被害者が分かってきています。昨年末、造園に関わる仕事の方がアスベスト被害にあっていたことがニュースになっていました。


🔶庭石などに使われている蛇紋岩にアスベスト含まれていた事実を知り、「石綿、まさか自分が…」「知っていれば…」というコメントが報道されていました。


🔶また、「公害」という言葉は使われていませんが、福島原発事故の放射能問題は、公害です。この問題についても考えさせることが大切だと思います。


🔶環境に甚大な被害を与える原発は、必要ないのか、それとも産業や経済のために必要なのかを。

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