授業力アップ 学級経営の話

現職の小学校教員30年の経験から学んできたことを紹介します。
授業力や学級経営について参考になれば幸いです。

国語 伝記を読む 手塚治虫

🔴国語 伝記を読む 手塚治虫


国語の教科書(東京書籍)には手塚治虫さんの伝記があります。


🔶 従来の指導では、手塚さんの伝記を読んで、一番心に残った所を選び、なぜそこが心に響いたのか、自分と重ねて考え、感想を書くという展開が多かったと思います。


🔶教科書では、「○○な人、手塚治虫」の中の言葉を考えて伝えようという指導になっています。


「マンガに情熱をかけた人」という例のようにキャッチコピーで表し、その理由も伝える指導が記述されています。


手塚治虫さんの生き方のどこに着目したのかという点では、キャッチーなタイトルを考えることも、面白いやり方だと思います。


子どもによって選ぶ所は違うはずです。その違いを交流しあう事で、他者の意見から学ぶ授業が出来ます。



🔶次の段階では、自分で人物を選んで伝記を読み、感想文を書く展開になっています。



リーフレットや新聞にまとめる言語活動をしてもいいでしょう。


ここで「○○な人」というキャッチコピーのタイトルを考える事も活かせます。


その人物の生き方を紹介し、どんな所に心が動いたのかを表現するのです。


文字数を限定してみてもよいでしょう。



その範囲で表現する事で要旨をまとめて書く力もつきます。


なかなか人物を選べない子もいます。


あらかじめ、図書館の司書の方に相談をしておくと、いろんなジャンルの人の伝記を紹介してもらえます。


名もなき人の中に素晴らしい生き方をしている人がいる事も学ばせてほしいと思います。

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遊びを伝える

🔴遊びを伝える



遊びを通して子どもは考える力や知恵がついてきます。



家族から子どもの頃の遊びを聞き取りをしてきた子らに、私の子どもの頃の遊びの話をします。


学級通信に書いて紹介すると、保護者の方から、



「なつかしいです〜」



「私はこんな遊びをしていましたよ」



などのお便りをもらい、遊びについて盛り上がった事もありました。


◎陣地取り


小石を指で弾いて、三回で自分の陣地に戻って来れたら、その分だけ陣地が広くなるというルールでした。



指先の加減が必要です。


遊び方を知らないだけで、やってみたら面白いと分かり、子どもたちは楽しんでやっていました。



◎くつかくし



それぞれが自分の靴を片方いろんな所に隠します。オニがそれを見つけるという遊びです。



私も子どもの頃よく遊びました。



知恵を絞り、隠し場所を考えなければなりません。


オニが目を閉じて百を数えている電柱の上の金具にぶら下げると、意外に見つからません。


木を隠すのは森の中、人を隠すのは人混みの中というように、靴を家の靴箱に隠すというやり方もいつのまにか編み出されていました。


子どもなりに知恵を絞り出していたのでしょうね。


自分の家だけでなく、よその家の靴箱に隠します。勝手に戸を開けて、隠すのです。


今では考えられませんが、近所のつながりがあった時代ならではの隠し場所です。



それが流行り出すと、オニも慣れてきたのか、勝手に戸を開けて、見つけていきます。


こんな話を子どもたちにすると、



「先生、そんなん今やったらめっちゃ怒られるで〜」



という声が返ってきます。



時代が変われば、遊びも変わるのが当たり前です。


知恵を使い、工夫して楽しむ遊びをしてもらいたいと思います。


学級活動や休み時間にいろんな遊びのやり方を子どもたちに伝えています。




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遊びの勉強 昔の遊び 生活科

🔴遊びの勉強


⭐️ 昔の遊びと今の遊び


生活科で家族の方に子どもの頃の遊びを聞き取りをして、昔と今の遊びについて考えます。


○お母さん

おはじき、人形、かくれんぼ、花いちもんめ、あやとり、ゴムとび、ままごと、まりつき、ケンパ・・・


○お父さん

べったん(めんこ)、ビー玉、こま、ローラースケート、たこあげ、バラ当て、かんけり・・・


○おじいちゃん

川遊び、スキーを作って遊ぶ、手作りの弓で遊ぶ、手作りの竿で魚釣り、べーごま、コマ回し・・・

🔵聞き取りをしてきた昔の遊びと今の遊びを比べて、どんな所が違うのか、考えてもらいました。


20年前の1年生の授業です。



「昔の方が遊びが多い」


「昔は川がきれいだから遊べたけど、今は汚れているから遊べない」


「今は遊びが少ない、遊び方を知らん」


「昔は自分で考えて遊びを作っていた」


「昔は工夫して作っていた。今はお店で買ったそのまま」


「でも、ぼくはミニ四駆とか、ちょっと改造して作ってる」


1年生でもこれだけ自分たちの遊びを分析したのには感心しました。


しかし、



「みんなも自分で作ったり、工夫したりして遊ぶ方が面白いやろ?そんな遊びをしてみたらどうかな?」


と言うと、


「作ったりするのはめんどくさい」


「そんな時間ないわ」


「お店で売ってる方が面白いで〜」


という声が出ました。


確かにそんな意見も無理ないとも思います。経験をしていないからです。


ただ、子どもたちには、自分で工夫することの楽しさや、作る喜びも味わってもらいたいと思います。


そこで、いろんな遊びを伝えていくのです。


昔の遊びの発表で、友達から「陣地取り」の説明を聞いた子が、

「おもしろそうやなぁ〜休み時間にやってみよう」

とつぶやいていました。


つづく





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おもちゃ調べ 生活科

🔵おもちゃ調べ 生活科



生活科で「手作りおもちゃ」の単元があります。


まず、自分がどんなおもちゃを持っているのかを調べる所から始めました。



教室で書かせてもあまり覚えていなかったので、宿題で調べてきてもらいました。

子どもたちの持っているおもちゃの量に驚かされます。


ニンテンドー64、ゲームボーイ、デジモン、たまごっち、セガサターン、ミニ四駆・・・次から次へと出てきます。





デジタルなおもちゃが全盛です。


自分がどれだけおもちゃを持っているか、分からない子どもがほとんどでした。


せっかく買ってもらったおもちゃもすぐに飽きて放ったらかしているのではないでしょうか?


おもちゃは増えるばかりでしょうね。


今あるおもちゃも大事にしないのなら、新しいおもちゃを与える必要もないような気もしますが、クリスマスやお正月を控えて、一度、おもちゃについて考えてみてはどうでしょうか?



身近にある材料を工夫して、手作りしたおもちゃも見直してほしいなと思います。

20年前の学級通信に載せた文章ですが、今はもっと増えていると思います。



今でもこの「おもちゃ調べ」をしてみてはいかがでしょうか?


分類してみても面白いですね。


○よく遊んでいるもの


○たまにしか遊ばないもの


○ほとんど遊んでないもの


◎だいたいの合計金額を電卓で計算させてみてもいいかと思います。



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遊びの勉強?

🔴遊びの勉強?



🔶子どもの頃、どんな事をして遊んでいましたか?


私が子どもの頃はゲームなどはなかったので、身体を動かしたり、自分で作ったりして、遊んでいました。


今は、家ではゲームをして遊んでいる子がほとんどです。


学校でもオニゴッコやサッカー、ドッジボールなどでよく遊んでいますが、同じような遊びをしています。


🔶様子を見ていると遊びの種類が少ないように感じます。


昔は近所の年上の子からいろんな遊びが引き継がれていました。


ビー玉やメンコ、陣地取り、遊びの中でコミュニケーションを学ぶことができました。頭と身体を使って知恵を絞って工夫をして遊んでいました。


🔵もうずいぶん前から言われている事ですが、今の子どもたちには「3つの間」がありません。



○時間 習い事で遊ぶ間がない


○空間 原っぱなど、遊ぶ場所がない


○仲間 近所に子どもが少ない


子どもが公園で遊んでいる姿も少なくなりました。


今は、学校で遊びを教えているぐらいです。


🔶低学年の生活科では、「昔の遊び」をシルバーの方からコマ回しやお手玉を教えてもらう時間をとっています。



🔶オモチャを考えて作って、みんなで遊ぶ時間もあります。


🔶家族の方に子どもの頃の遊びを聞き取りをして、その遊びを学校で紹介してもらう事もあります。



本来であれば、遊びは子どもたちの生み出すものであり、子どもの文化です。


でも、放課後の子どもたちはなかなか遊べていないので、学校の休み時間が唯一の時間になっている子どもが多いのです。



さらに自分たちで遊びを考えられる力も弱くなっています。


🔶縦割り遊び(異年齢)を児童会活動に組み込んだり、授業の中に取り入れたりしている状況です。




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