授業力アップ 学級経営の話

現職の小学校教員30年の経験から学んできたことを紹介します。
授業力や学級経営について参考になれば幸いです。

子どもは怖い話が大好き⁉︎

🔴子どもは怖い話が大好き!?


図書室で人気な本の一つは、怪談モノです。


どうして子どもは怖いくせに読むのでしょうね。


私にも「怖い話をして」とせがんできます。


たまにしてあげると、大喜びです。



「カーテンを閉めて〜」



というとイソイソと閉めに行きます。



「みんな、前に集まって〜」



シーンとして聴いていますが、怖い子は耳を塞いでいます。



「昔ね、森にキャンプに・・・」



と小さな声で話し始めます。


最後に定番の




「それは・・・お前だ〜❗️❗️」



と叫ぶと大喜びで?怖がります。


ただし、あまり怖すぎる話はいけません。


ダジャレの面白い「怖い話」で充分です。


🔵「不思議なたこ焼き」


🔵「青い血の話」


🔵「おおかみおとこの話」


🔵「ヘビの呪い」


などで充分です。



「不思議なたこ焼き」は有名ですね。



蓋を開ける度、たこ焼きが減っていく不思議な話だけれど、結局、蓋についていただけの事です。


怖い話の後には、こんな話をした方が子どもにとっても尾を引かないのでいいと思います。



🔴昔、新任2年目の私の失敗談です。



5年生の野外活動でキャンプファイヤーときもだめしを担当した私は、張り切ってやり過ぎてしまいました。



きもだめしは、森の中に3つのコース(金、銀、銅の勇者)を作り、メダルを一人で取ってきます。



音楽の先生に怖い曲調のBGMをシンセサイザーで録音してもらい流しました。



さらに、古いマネキンを借りてきて、木に括りつけたり、池の中に逆さまに突っ込んだり、小屋の中にぶら下げたりしました。


真っ暗な森はただでさえ怖いのに、やり過ぎでした。



4クラス、約150人の子どもが一人ずつ10秒置きに出発していきます。


最後に残った30人は、宿舎のバンガローまで帰る銅の勇者コースでした。


しかし、一人が泣き出すと、連鎖反応で30人全員泣いてしまいました。


その子らを連れてバンガローまで帰るのも大変でした。


途中、オバケ役の先生がおどかしに出て来るたびに、子どもたちが大泣きし、私をおこります。


「もういいです〜」


とお化けを止めていました。私も泣きそうでした。

やり過ぎが身にしみました。


その夜、マネキンを回収し忘れて、翌日の早朝に慌てて片付けました。


その後、学校でオバケ屋敷やきもだめしをする時には、子どもに任せて見守るだけにしました。


怖いからヤダと言っていた子も自分がおどかす側の役だとウシシと楽しんでやっていました。


楽しむぐらいがちょうどいいのです。



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子どもにも役割を

⭐︎子どもにも役割を


昔、子どもは家の仕事を手伝い、もっと働いていました。


もっと昔は、日本でも小学校に行きたくても通えなかった子が多くいました。


児童労働という点では、現在も途上国では問題となっています。


日本は豊かになり、子どもを働かせることはなくなりましたが、勉強と遊びだけで何もさせなくなってきています。


「勉強だけちゃんとしていればいい」



家の手伝いをしている子もとても少なくなってきています。


子どもだって、家庭での役割として、小さな事でも何かをさせる事は大事だと思います。


人の役にたつ、自分の役割がある事は大切なのです。



食器運び、お風呂掃除、靴並べ、玄関掃除、洗濯たたみ、


家で何か役割を担っている子は、どこかしっかりしています。


勉強だけでなく一つでもいいので、ぜひ役割を担わせてあげてほしいと思います。


せめて、自分の履いた上靴を洗ったり、給食セットを洗ったりするぐらいは、自分でしてほしいと思います。


子どもは、いつもしてもらうだけの存在では成長しません。


家族のためになる事、自分がしないと家族が困る、その積み重ねが、大きくなった時の責任感や勤労意欲の土台になると考えています。


こんな事を学級通信で保護者の方に伝えています。




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学級通信のススメ2授業の様子

⭐︎学級通信のススメ2


🔴授業の様子を載せる


🔸保護者の方にどんな学びを今しているのかを伝えることは大切です。


このブログで紹介しているような授業の様子を書いて学級通信に掲載しています。


保護者の方に今、どんな内容の学習をしているのかを伝えています。


子どもたちがどんな意見を言い、どんな所でつまずきやすいのかを伝えることで、家庭学習でも協力を得ることができます。


参観日に仕事で来られない保護者の方にも授業の様子を伝える事もできます。


子どもとの会話のタネにもしてもらえます。子どもによっては、学校の話を全然家でしてくれないケースも多いので、一助になります。



🔸また、学級通信を子どもたちと読み合う中で、授業の内容を再確認する事も出来ます。


授業を振り返える事が出来るのです。


どんなハテナ❓があったのか、


どんなプロセスがあったのか、


どう解決していったのか、


どんな友達の意見があったのか、


授業の記録を読む事は、授業のエッセンスが凝縮されているので、復習するよりも効果が出る場合があります。


🔸学級通信に授業の内容を記載する事は、教師としての力をアップさせてくれます。


自身の振り返りにもなります。


どんな発問をしていたのか


子どもはどんな発言をしていたのか


もっと違う展開に出来たのではないか


子どもたちの力を引き出す事が出来たのだろうか


学級通信に書く事で、自分の実践記録としても残ります。


次に活かせる事が出来ます。


ぜひ、学級通信に授業記録を載せてみてください。




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社会科 工業の授業 働く人の願い

⭐︎社会科 工業の授業


〜働く人の願い、働きやすい職場〜


教科書には、工場で働く人の願いや問題についての記述があります。


🔴「働く人を守る主なきまり」という文で労働基準法の中身が書かれています。


今、「ブラック企業」や「ワークバランス」「働き方改革」などの言葉がニュースにもよく出てきます。


過労死やサービス残業など、日本の仕事の問題が問われています。


働く人を守るきまりや権利は、中学生や高校生にはぜひ知識として学んでおいてほしい事です。


さて、小学生には、どんな教材と出会わせたらいいのか、悩む所です。



私は、下記の二つの会社の経営理念を子どもたちに考えさせてはどうかと思います。


⭕️未来工業という会社をご存知ですか?


電気設備機器メーカーで、電気スイッチボックスでは国内シェア70%を誇る会社です。


「日本一社員が幸せな会社」「超ホワイト企業」と呼ばれ、メデイアでも数多く取り上げられています。


①年間140日の休日(有休を除く)


②1日の労働時間7時間15分


③残業ゼロ


④高い給料(平均年収600万)


⑤全て正社員


⑥営業ノルマゼロ



なぜ可能なのか?


❶会社の合言葉は「常に考える」

❷やる気とアイデアを引き出す社員提案制度(提案すると奨励金があり、年間の意匠登録件数は、ソニーなどの大企業よりも上位にいる)

❸同業他社とは違う事を徹底して行う

❹創業者の「会社は社員が幸せになる場」という経営理念

❺待遇を良くする事が意欲に繋がるという経営理念

という事が挙げられています。


この未来工業を教材として、子どもたちに働く事について考える授業が出来るのではと思います。


大多数の会社はどうなっているのか?


働き方の比較をして調べてみたら、子どもからどんな意見が出てくるのでしょうね。



🔴また、女性、障害のある人、外国から働きに来た人のことも記載されています。


この小単元は、誰もが安心して働けるような社会となっているのかを考えさせる内容です。


⭕️日本理化学工業という会社をご存知ですか?


学校で毎日使っているチョークを作っている会社です。


日本のチョークのシェア50%、業界ナンバー1の会社です。


従業員80人ほどのこの会社が、『日本でいちばん大切にしたい会社』という本で紹介され、話題になり、テレビ東京の「カンブリア宮殿」でも取り上げられ、全国から脚光をあびました。


『虹色のチョーク』という本に詳しく紹介されています。


粉の飛散が少ない「ダストレスチョーク」や窓ガラスにも綺麗に書ける「キットパス」を開発したこの会社は、 従業員の7割が知的障がい者であり、生産ラインのほぼ100%を担っています。


世界にも例を見ない企業です。


福祉という観点で障がい者が雇用されているのではなく、「健常者」より優れた集中力を生かした仕事を担っているのです。


経営者の言葉です。


「健常者が障がい者に寄り添って生きる『共生社会』ではなく、『皆働社会』の実現を経営理念とした」


知的障がいのある社員が、責任と誇りを持って仕事をされています。


私たちの社会がどうあるべきなのか、子どもたちにこの二つの会社は考えさせてくれるはずです。




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社会科 工業の特色

⭐︎社会科 工業の特色


🔴大工場と中小工場


教科書には、日本の工業の特色の一つとして、中小工場の割合が多い事が挙げられています。


そして大工場の関連工場として、中小工場が位置付いていることが書かれています。


また、中小工場が独自の新しい技術開発をしている例として、ゆるまないナットを開発したハードロックという会社が取り上げられています。


「下町ロケット」や「陸王」などのドラマは、まさに町工場の努力が描かれています。


原作者の池井戸潤さんの著書は、本当にどれも面白いのでおススメです。


そこに働く人たちの願いや想い、工夫や努力を考えられるような授業をしてほしいと思います。


地域に工場があれば、子どもたちといっしょに見学をして、聴き取りをすればいいのです。


それが無理なら教師だけでも訪問をして教材にしたらいいのです。


教科書の内容を飛び越えた授業は、子どもの心を揺さぶります。


でも、そんな形の授業は時間もかかるので、毎回は出来ません。


どこかに重点を置いて進める必要があります。


教科書を中心にした授業であれ、中小工場を単に大企業の下請けとして捉えるような展開の授業にしてはいけません。


🔵ここでのポイント



①中小工場が独自の工夫や努力をしている事


②横の連携をとり、協力しあっている事


この事に焦点当て、考えさせる授業を展開させるといいと思います。


授業で下町ロケットや陸王の話に触れると子どもたちも興味を持って学習に取り組めるかもしれませんね。




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