授業力アップ 学級経営の話

現職の小学校教員30年の経験から学んできたことを紹介します。
授業力や学級経営について参考になれば幸いです。

砂場遊びのススメ

🔴砂場遊びのススメ


⭐️小さい頃に出来るだけたくさん砂場遊びをさせてあげてください。



⭐️泥んこ遊びをさせてあげてください。



🔶子どもは砂遊びでたくさんのことを学びます。


🔶穴を掘ったり、山を作ったりしていろんな感覚が育っていきます。


🔶砂遊びの中で、自然に手の感触や動きの感覚がついていきます。


🔶オススメなのは汚れてもいい小さな人形(お菓子に付いているフィギュア)を砂場で使うと物語を考えていきます。



🔶ジオラマのように、舞台を砂場で作り始めるのです。心理学でも効果があるとされています。





🔷また、人との関わり方を学んでいきます。


🔷コミュニケーションが必要な場面が出てくるからです。



🔷他の子と砂場でいっしょに遊ぶ中で、自分と他者との違いや共通する所に気づき、会話をします。


🔷砂場で何人かが先に遊んでいる場合


🔷コミュニケーションの取り方が上手な子は、となりに行ってそっと座って見ています。そばで様子を見て待っています。




🔷すると、「いっしょにやろう」と声をかけてもらったり、「ここでやってもいい」と話しかけたりして、すっと馴染んで遊んでいます。


🔷コミュニケーションがまだ上手く取れていない子は、何人かが山を作っている所に勝手に入って自分のペースでしてしまって、先にやっていた子らとぶつかってしまうこともあります。



🔶保育園や幼稚園をほとんど経験しないで入学してきたAくん。



🔶初めは、授業中も教室ではなく一人で運動場で遊んだり、休み時間も友達といっしょに遊んだりできませんでした。



🔶「友達といっしょに遊んだら?」

と聞いても、

「一人の方が楽しいもん、だって、自分の好きに遊べるもん、友達なんかいらんねん」

と答え、いつも一人で遊んでいました。


🔶そんなAくんが担任の先生や友達との関わりの中で少しずつ変わっていきます。



🔶 入学して1ヶ月ぐらいたったある日、砂場でみんなといっしょに仲良く砂場で大きな山を作っているAくんの姿がありました。


🔶「大きな山ができたね〜! 何という山?」

とたずねると、しばらく考えたAくんは



⭐️「友だち山〜〜!」



とうれしそうに大きな声で答えてくれました。


🔶みんなといっしょに力を合わせて作っている様子に感動しました。

🔶 友だちと遊ぶことの楽しさを実感したAくんです。





🔴砂場で学ぶ事は、とてもたくさんあるのです。



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日記・作文 ホメホメ作戦 ナイショの宿題5

🔴日記・作文 ホメホメ作戦 ナイショの宿題5


🔶「サソリ作戦」「敬語作戦」「お手伝い作戦」「肩もみ作戦」の次は、「ホメホメ作戦」です。


🔶日記の宿題で時々こういう形ですると共通の話題で盛り上がって、書く事が好きになってくれます。


🔶褒めるためには、お世辞ではなく、相手を見ていい所を見つけて本心から伝えることと子どもたちに話をしました。



さて、どんな日記を書いてきたのでしょう。


🔵「お母さんをほめた」

宿題のホメホメ作戦をいつしようかとドキドキして考えていました。

ご飯を食べてから、

「お母さんの作る料理って本当においしい」

とお母さんに言いました。するとお母さんは

「ほんとう?」

「うん!」

お母さんはにっこりして、

「ありがとう。だって毎日こんだて考えるのに苦労してるもん」

と言いました。

私は言ってよかったなぁと思いました。


🔵「お姉ちゃんをほめたら」

ぼくはお母さんに言おうと思っていたけど、お母さんは仕事で遅くなるので、しかたないからお姉ちゃんに言いました。

「お姉ちゃん」

「何よ」

とお姉ちゃんはうっとおしそうに返事しました。

(やばい、きげんわるそう)と思いました。

「何よ。早く言いよ〜」

と言ってきました。

「お姉ちゃんって、きれいやなぁ」

とぼくはほめました。それやのにお姉ちゃんは、

「あんた、なにおちょくってんねん!どつくで〜」

とおこってきました。

「ほんまやて。オレの友達もお前の姉ちゃん美人って言うてたもん」

と言ったら

「もうあっち行け!」

と言われました。ぼくは

(なんでほめてんのにおこられんとあかんねん)

と思いました。


🔶 この子の作文を学級で読んでもらいました。



すると、女の子から



「あんたはタイミングがわるいねん」



「もっと考えて言わないとあかん」



とまたおこられていました。


でも



「お姉ちゃんはほんまはうれしかったと思うで」



とも言われたので少しはホッとしていました。


🔶これまで紹介してきたナイショの宿題日記は強制ではありません。他に書きたいことがあれば、その事を書いてねと伝えています。



🔶家族の状況やその子の気持ちによって書きたくないこともあるので、必ず自分が書きたいことを選んでねと付け加えています。



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日記•作文 肩もみ作戦 ナイショの宿題4

🔴日記•作文 肩もみ作戦 ナイショの宿題4


🔶「サソリ作戦」「敬語作戦」「お手伝い作戦」の次は「肩もみ作戦」です。


🔶日記の宿題で

「おうちの人の肩もみをして、その時のことを日記に書いてくるのが、今日の宿題です。これもナイショですること」

と伝えると、


「これはバッチリ!いつもやってる」

という子


「え〜めんどくさい〜」

と言いながらもナイショの宿題なので、どうなるかワクワクして書いてきます。



さて、どんな日記を書いてきたかというと


🔵「肩もみ大作戦の失敗」

晩御飯の後、お母さんに

「肩もみしたろうか?」

と言ったら、

「今はええから、先に早く宿題やり」

と言われた。これが宿題やのにと思いながら、もう一回

「ちゃんとやるから、先に肩もみしたるわ」

と言った。すると、

「あんた、なんかたくらんでるやろ」

「なんか悪いことしたんか」

「先生におこられたんか」

とこわい顔でにらまれた。

「何もしてないって」

とごまかそうとしたけど、あかんかったから、宿題のことをバラしてしまった。

「何や〜それやったらいっぱい肩もみしてもらうわ」

と30分も肩もみをさせられた。

めっちゃたいへんやった。


🔵「おばあちゃんが喜んでくれた」

夜、おばあちゃんに

「どこかマッサージしてあげようか」

と言いました。おばあちゃんは

「ありがとう。あんたはいつも優しいなぁ。」

といってくれました。肩や背中をマッサージをしました。

「あ〜気持ちいいわぁ。」

とおばあちゃんが言っておこづかいをくれました。宿題なのにおばあちゃんにわるいなあと心の中で思いましたが、でもちゃんとおこづかいはもらいました。

お母さんにはもらったことはナイショにしました。



🔶 子どもたちの家族とのやり取りの中から暮らしの様子や考えが伝わってきます。


時にはこんな宿題もいいのです。



お子さんのいる方、もし、日記に何を書くか子どもが悩んでいたら、肩もみをしてもらってそのことを書かせたらいかがですか?



「いやだ」「つかれるもん」と言われたら、そのことを日記に書いたらと提案してみてください。


🔴マッサージもしてもらえるし、日記の宿題も解決できて一石二鳥ですよ。



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日記•作文 お手伝い作戦ナイショの宿題3

🔴日記•作文 お手伝い作戦 ナイショの宿題3


書くことが好きになるようなテーマにすると楽しんで書くようになります。



🔴これまでの記事で「サソリの標本」や「敬語作戦」の作文を紹介しましたが、今回は、「お手伝い作戦」の作文です。



🔶ナイショでお手伝いをして、その様子を作文に書いてくるという宿題です。



🔶普段、家のお手伝いをしていない子や日記に何を書いていいか悩む子も楽しんで書いてきます。



どんな作文を書いてきたかというと


🔵「失敗したお手伝い作戦」

「何かお手伝いしようか」

と私が言った。

「え〜?いつも言わないとやらないのに。じゃあ。お風呂洗いでもしてもらおうかな。」

とびっくりしたようにお母さんが言った。そして、

「後、おふとんと床ふき、それからお皿洗いと•••」

「えっ、そんなに!」

ここで宿題ということがわかってしまった。口がすべって台無し。

あ〜あ、失敗。

でもちゃんとお手伝いをしました。



🔵 「弟にやらせた」


ぼくはしんどかったから、弟にやらせた。

「いいか、お母さんにお手伝いしようかと言うのだ」

「オッケー、わかったお兄ちゃん」

お母さんはこのことを知らない。

そして弟が、

「何かお手伝いしようか」

と言ってお皿を洗った。包丁も洗って指が切れた。

ばんそうこうをはってあげた。すると、お母さんが、

「お手伝いをしようかって、かしこいなぁ。あんたも見習い!」

ぼくは心の中で

(おれがしつけたっちゅうねん)

と思っていた。

しんどかったけど、それから少しはぼくもお手伝いをした。



ナイショの秘密の宿題にすることで、ウキウキ感を持って書いてきていました。


🔶 お手伝いもしてもらって、書く力もアップできるので、一石二鳥です。



保護者の方からは

「先生、あの宿題をまた出してください」

とリクエストがありました。



次回は「肩もみ作戦」です。





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日記の宿題で悩んでいたら?作文指導6

🔴日記の宿題で悩んでいたら?


〜国語 日記•作文指導6〜

🔵子どもは日記の宿題で悩みます。まず、何を書いたらいいのか、題材探しでつまずきます。

休みの日にどこか連れて行ってもらった事がないと書く事がないと思いがちです。


実は、どこかに行った事の日記は、面白い日記にはなかなかなりにくいのです。


🔶それよりも日々の学校や家での出来事の方が題材として書きやすく、値打ちもあり、面白いものになります。



私も日記の宿題を週に一度くらい出しています。毎日出した年もありました、書く力はつきましたが、子どもも大変だし、毎日見てコメントするのも大変なので毎日はやめました。



🔶そのかわりに「題材手帳」に一行だけ日記のタネを書いてもらっています。



例えば



○オニゴッコで転んだ時、友達が保健室までついてきてくれた



○ママが弟の散髪をしたら虎刈りになった



○お母さんのお手伝いをしてほめられた



○お父さんのいびきがうるさくてテレビの音が聞こえなかった



○お兄ちゃんとケンカした



○帰り道に可愛い犬を見つけた



サザエさんやチビまる子ちゃんに出てくるような題材は、身近にあるはずです。



🔶1日に一つ日記のタネを見つけて書き、その中から1番書きたいこと、書く値打ちのある題材を選んで、日記の宿題を書いてきてもらっています。


日記には、何でも書いていいと伝えます。



🔶「先生のオナラ」「先生の足のにおい」というようなネタで書いてきた子も結構いました。



🔶私は学級通信を出しているので、こんなことを書いてきたら、すぐに載せています。



「事実」をありのままに見つめて書く事が大切だと子どもに伝えているからです。



通信に載せたこんな日記をクラスで読み合うと、みんな大爆笑で盛り上がります。


もちろん、家族の題材は学級通信に載せる中身を考えて、許可を得てから載せています。



だって「お母さんのダイエット」や「お父さんの後のトイレ」という日記を書いてきたら、面白くても学級通信には載せられませんから。



🔴題材探し



☆学校での出来事

①先生のこと

②友達のこと

③授業のこと

④休み時間の遊び


☆家での出来事

⑤家族のこと

⑥自分のこと



何でも題材になります。



1 怒られたこと

2 ほめられたこと

3 失敗したこと

4 頑張ったこと

5 面白かったこと

6 不思議に思ったこと


どの場面でも日記のタネになります。


ブログを読んでくださった日記が苦手だというお子さんがいる方からのリクエストにお応えしました。


少しでも参考になればと思います。


次回は、実際に子どもたちが書いてきた日記をいくつか紹介します。









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