授業力アップ 学級経営の話

現職の小学校教員30年の経験から学んできたことを紹介します。
授業力や学級経営について参考になれば幸いです。

学級に会社をつくる!係活動

🔴 学級に会社をつくる!


〜楽しい係活動〜


学級の係活動は、当番的なものと切り離します。


低学年では、黒板係や整頓係などがあってもいいと思いますが、創造的な活動ができるように段階を経て移行していきます。


子どもたちが自分たちのやりたいことでクラスのためになる事を考えて活動できるような係にしていくのです。


自分たちが楽しむだけでなく、クラスのみんなに還元できるような活動にする事を最初に言っておき、アドバイスを入れながら、見守ります。


係を「会社」と名づけるだけでも意欲は変わってきます。



それぞれの係は、クラスのために連携しています。


これまでの子どもたちが考えた係をいくつか紹介します。


🔵リサイクル会社

アルミ缶を集めて、私の車に積んで売りに行き、そのお金を各「会社」の運営資金にします。


このリサイクル会社が中心となり、その資金をもとにクラスの係活動が進められていきます。


🔵農園会社

リサイクル会社の資金で、野菜の苗や種を買い、育てて収穫した野菜を保護者の方に参観などで一つ10円で買ってもらいました。


🔵飼育会社

鶏の雛を育てて、産んだ卵を保護者の方に買ってもらった事もありました。鳥インフルエンザが問題になってからは出来なくなってしまいました。

リサイクルの資金でハムスターを飼っていた事もありました。


今はいろんな生き物を育てています。


🔵製作会社

みんなが楽しめるオモチャを作ったり、他の会社に頼まれたモノを作ったりしています。

将棋のコマを電動糸のこで器用に作った子もいました。


🔵新聞社

クラスのニュースを書いたり、他の会社に取材してお知らせや要望を聞いたりして、新聞を出しています。私の学級通信よりたくさん出した時もありました。

🔵イベント会社

お誕生日会やクリスマス会などのイベント企画の中心です。


🔵図書館

おススメの本の紹介やみんなの「読書貯金」(※以前の記事参照)の管理、図書コーナーの整備をします。

雨の日に低学年に絵本の読み聞かせの出張サービスもしていました。


🔵スポーツ&遊び会社

体育の準備、運動、休み時間の遊びの企画提案をしていました。


🔻リサイクルや野菜の売り上げで貯まったお金の使い道は、係の材料代になったり、お楽しみ会で使ったりしますが、学級会で話し合います。


学期毎のお楽しみ会に分けて使うことになった年もあります。


3学期の最後に「パッと豪勢に使いたい!」という意見と災害のあった所に寄付しようという意見に分かれ、最終的に一部をクラスのお楽しみ会に使い、残りは全額寄付した年もありました。


お楽しみ会では、お菓子やジュースをみんなでチョットずつ食べて盛り上がります。


こんな風に係活動を進めると一年間なかなか楽しめますよ。





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肌色のクレヨンから国際理解を

🔴肌色のクレヨンから国際理解を


🔶昔、体や顔を塗る時には、「肌色」のクレヨンや色鉛筆を使っていたかと思います。


今はどんな表記になっているか、ご存知ですか?


うすだいだい(薄橙)やペールオレンジという表記になっています。


なぜ、表記が変わったのかと思われますか?


🔶海外の多様な人種が暮らしている社会では、皮膚の色もみんな違います。


🔶人種・個人差によって肌の色は異なるのに、特定の色を「肌色」(flesh)と規定することはおかしい、「肌色」が標準であるというイメージを与えかねない、「標準」があれば、「標準からはみ出した人」が、差別の対象になりかねないという人種差別に対する問題意識から、表記が変わりました。



🔶日本でも、国際化が進む中、2000年頃から大手文具メーカーが協議の結果、「肌色」という表記を取りやめるようになり、日本人になじみやすい和名の「うすだいだい」という表記に至っています。


🔶日本の伝統的な「肌色」という表記でいいという意見もあるようですが、調べてみると、江戸時代以前は肌色とは使っていなかったようです。


日本語には、素敵な色の呼称がたくさんあります。


🔶よもぎ色、浅葱色、亜麻色など自然を大切にしてきた文化は大事にしたいものです。


🔷しかし、子どもが国際結婚をして、孫にクレヨンをプレゼントした時に.



「これ、肌色と書いてあるけど、私の肌の色とは全然違う」



と大好きな孫から哀しい目で聞かれたらどうでしょう?


単に表記だけの問題でもありません。



意識の問題だと思います。




🔵以前、園田雅春さんの講演で聞いたある学校での話です。


全校集会である6年生の女の子が、


「周りから地黒の肌の事をからかわれたり、笑われたりすることがつらい」


とみんなに訴えました。


シーンとなり、これまでいじわるをしていた子らが、



「悪口を言ってごめんなさい」



と謝ったそうです。


そんな中、1年生の女の子が手を挙げて発言します。


「おねえちゃんは!色が黒いのが良く似合う!」


つぶらな瞳でうったえた言葉がみんなの心に届きます。


登校班でずっと優しく手をつないで学校まで連れていってくれる6年生のおねえちゃんのことが大好きなのです。


だからこそ、色が黒いことをマイナスではなく、プラスとして感じているのです。


おねえちゃんは、今のまんまで大好きなおねえちゃんなんだと。


色の黒いおねえちゃんが大好きなんだと。



🔵 私の好きなザ・ブルーハーツというバンドの「青空」という歌の歌詞の一節です。



「生まれた所や皮膚や目の色で、いったいこの僕の何が分かるというのだろう」



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小学校教員をめざしている方へ

🔴小学校教員をめざしている方へ


私は32年前、採用が決まってから、不安でたくさんの本を読みました。


現場に入ったら、毎日が忙しく時間もほとんどありません。


教員になる前にぜひしておいた方がいい事を紹介します。



🔷教育実践に触れる


出来るだけ多くの実践を読んでおく事をお勧めします。


教員には、2つの大切な力が必要です。



「授業力」と「学級経営力」です。


おススメの本ですが、単なる授業法や技術よりも、根本となる教師としての土台になる内容の本をまず読んでください。


園田雅春さんの本をおススメします。


大阪の小学校の教員としてたくさんの素敵な実践を積まれ、大阪教育大や、大阪成蹊大学の教授をされています。


『自尊感情を高める学級づくりと授業』は例を挙げて分かりやすく読みやすいと思います。


『ドラマのある教室』もいいです。


私も何度かお話を聞いた事がありますし、参考にさせてもらった事もあります。ぜひ読んでみてください。


園田雅春さんの本は、学級経営に関わる内容が中心になります。



授業力の土台として、私が勧めたいのは「学び合い」「学びの共同体」について書かれた本です。


東大教授の佐藤学さん、秋田喜代美さんや、石井順治さんの本がおススメです。



現在のアクティブラーニングの源になっています。


特に石井順治さんの本が分かりやすいかと思います。


ただ、本を読んで実践に触れ、知識を得る事はもちろん大事ですが、学ぶ意欲さえ持ち続けたら、後からいくらでもついてきます。


現在の段階で他の人と比較した知識は、全く気にされる必要はありません。


教師とは教える人ではなく、学び続ける事のできる人なのです。


その意味では、教員になる前にこのブログを読まれている方は、自分から学ぼうとしているので、すでにその資質を持っておられます。



🔷教師にとって大事なことは、知識よりも感性や情熱です。


そして何よりもどこに向かって仕事をするのかという「立ち位置」です。


重い生活背景を抱えて荒れている子、

勉強が苦手な子、

家族状況で悩んでる子、

ひとりぼっちの子、

困ってる子、


そんな子どもに寄り添うことが大切だと思える感性を持っている事の方が教師として大切なのです。


なぜ、小学校教員になりたいのか、その事を突き詰めて、考えておく事はとても大切です。


他の職業ではなく、なぜ教職なのか?


きっかけは安易でも構いません。教員は採用試験に合格さえすればなれます。


でも、教員として生きていくためには、その「心構え」と「立ち位置」が問われる時が必ずあります。


教員になる前によく考えておいてほしい事です。


でも、教師になってから出会う子どもたちによってそれは変えられます。


🔷子ども集団に触れる



もし可能なら、多数の子どもを相手にする経験を少しでも積まれる事は役に立ちます。


教員になろうという人なら、子どもと1対1の関係は構築する事は出来るはずです。


新任の先生がまず苦労するのは、集団に指示して実行させる事なのです。


学級という集団と関わるからです。


塾でのバイトやボランティア活動などを学生時代にされてみても良いかもしれません。


現場に立った時、今まで思い描いていた自分の「理想の教育」というモノは、おそらく吹っ飛んでしまいます。


誰もが、自分の受けた教育、授業、学級、学校、子育てをもとに考えているからです。


教育に関しては、誰もが意見を持っています。


みんな教育を受けてきているからです。


ただ、今度は自分が教える側に立ち、子どもたちと創り上げていかねばならないのです。


現実には、いろんな状況の子どもたちがいます。


自分が育ってきた環境とは、全く違う家庭背景の子どもたちがいます。


そんな子どもたちから学ぶことができるかが大切なのです。


その中で、自分の思い描く「理想の教育」を新たにつくりあげてほしいと切に願います。


(※私のブログにコメントされた方へ返信した文に加筆・修正をして掲載しました)




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