授業力アップ 学級経営の話

現職の小学校教員30年の経験から学んできたことを紹介します。
授業力や学級経営について参考になれば幸いです。

総合学習2 国際理解とは?

総合学習2 国際理解とは?




前回の記事では、国際理解の総合学習として、人との出会いを大切にするために4人の外国の方をゲストティーチャーとしてお招きした所まで紹介しました。




当日、グレッグさんに子どもたちが質問をします。内容は事前に分かっているので、何とか通訳して伝えます。




グレッグさんが英語で答えた事を、必死で聴き取り、子どもたちに伝えました。


(尋常ではない量の汗が出ていました。誰も助けてくれないし、子どもたちが目の前にいるので必死に耳を傾けると、不思議なものでだんだん聴き取れるようになっていました)


アメリカの遊びを教えてもらってみんなでした後に、故郷のアメリカの事について、いろんな話をしてもらいました。


アメリカの小学校の話、家族のこと、楽しかった思い出。




その中で子どもたちの心に届いた話があります。



「私には大切な友達がたくさんいます。友達に助けてもらうことがいっぱいあります。グレッグさんの友達の事を教えてください」

と子どもが質問しました。





グレッグさんは大学の卒業アルバムを見せながら、



「僕の大切な友達です」


と言って、肌の色や瞳の色がみんな違う友達のこと、大切な思い出を話してくれました。



そして一番子どもたちに響いた話です。


「僕が今までで一番悲しかった事は、大好きなおじいちゃんが去年亡くなった事だけど、グレッグさんの悲しかった事はどんな事ですか?」



と涙ぐみながら子どもが質問しました。




グレッグさんは、しばらく沈黙してから、こう言いました。




「僕も君と同じだ。10歳のクリスマスの日におじいちゃんが亡くなったんだ。その日の事は今でもよく覚えている。楽しいはずのクリスマスが一番つらい日に変わってしまったから。君もつらかっただろう?」




その話を聴いた時、教室の空気が変わりました。私が通訳する前です。言葉が分からなくても、子どもたちはグレッグさんの表情や雰囲気から感じ取ったのです。




私が通訳すると、さらに教室の空気が変わりました。




生まれ育った国は違っても、人間はみな同じなんだと。



子どもたちの表情を見て、グレッグさんの目も赤くなっていました。



その瞬間、子どもたちは国境を越えたかのような様子で、次々とグレッグさんに話しかけました。



「私もグレッグさんといっしょのことあった!」

「グレッグさんの気持ちすごく分かる」


つながりあえた時間となりました。



総合的な学習の時間だからこそ出来た取組だったと思います。





他の3つのコースでも素敵な出会いがありました。



韓国コースでは、日本の大学に留学されている方から、テコンドーの演武を見せていただいたり、韓国の文化について聴いたりしました。


兵役に行かれた時に、友人が銃で亡くなった話を聞いて、平和の尊さと人と人が繋がる事の大切さを考えることができました。



ボリビアコースでは、日本に来られた当初は言葉で苦労して夜間中学校で勉強された話や娘さんが学校でいじめられた経験、つらさを知っているから今は日本語が分からない人のためにボランティアをしていること、ボリビアには、「いじめ」という言葉そのものがないことの話を聴くことができました。


中国コースでは、日本と中国のつながりや、漢字を通して読み方の違いがあっても意味は通じる事が多いなどの話を聴きました。文化の違いや共通することについて考えていました。



どのコースの子どもたちも、ゲストの方の子どもの頃の夢や思い出についての話を自分と重ねながら聴いていました。



そして、それぞれのコースで聴いて考えたことを他のコースの子らに伝えるために、まとめていき、発表を聴き合う活動を行いました。


大変だったけれど、子どもの心に響く取組となりました。


どの学校でもたくさんの「出会い」がある取組が出来るはずです。



人との出会いがキーワードです。

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