授業力アップ 学級経営の話

現職の小学校教員30年の経験から学んできたことを紹介します。
授業力や学級経営について参考になれば幸いです。

授業の進め方1手を挙げた子をすぐに指名しない

🔴授業の進め方1「手を挙げた子をすぐに指名しない」


🔶授業はどのように進めていますか?


🔶教科書の内容を読み、


「この問題が分かる人?」


「どんなことを考えましたか?」


と発問をして、挙手をさせ、指名をして答えさせる進め方ですか?


🔶ハイ!ハイ!と元気よく声を出して手を挙げている様子は一見、活気のある授業に見えます。


🔶しかし、手を挙げていない子は考えていないのでしょうか?あまり発言しない子は分かっていないのでしょうか?手を挙げてないだけでいい考えを持っている子もいます。


🔶手を挙げて答えたいという子は、分かっているからみんなに自分のことを聞いて欲しいから言いたいのです。


🔶理解している子を指名し、発言した事をみんなに確認して、「分かった?」と先生が問えば「まだよく分からない」とは言いにくい状況になっていきます。


🔶手を挙げている子だけ指名していくと、手を挙げていない子の理解度や困り感、その子なりの意見や考えが見えにくくなります。


🔶授業の内容とは違う事を考えている子、聴いていない子、すごい発想をしている子、考えている途中の子、本当はよく考えているのに恥ずかしいと思っている子が、手を挙げていない子らの中にいます。


🔶発問に対して、分かった子に手を挙げさせるのではなく、意図を持って指名をして考えを出してもらう事を授業の基本スタイルにすることです。


🔴手を挙げさせる時には、「どこか分かりにくい所ある?」「困っている所はどんなこと?」という問いかけをまずするのです。


🔶「分かっている子」を当てて進めるのではなく、「分からなくて困っている子」に考えを出してもらう所から授業を進めるのです。


🔶一朝一夕には、「分からない事」を授業で出せるクラスにはなりません。


🔴思考は、静かに考えることです。人の話をよく聴き、咀嚼して自分の頭で考える時、教室がいつも「ハイ!ハイ!」「分かった!」という声で賑やかなら、どうでしょうか?



🔶特に深い思考ほど静かな空間が必要だと思います。


🔴だからこそ、考える時間と場が必要なのです。


🔶発問した後、すぐに「ハイ!ハイ!」と挙手をした子を指名するのではなく、みんなが考える時間を作ることです。


🔶そのためには、ペアやグループで考えを「聴き合う」時間をとります。




🔴その上で分かった子や理解した子に自分の考えを説明してもらうのです。そこで活躍してもらうのです。




🔶出来る子を指名しないという事ではありません。すぐに正解を答えさせる事や教師の望む答えを発言させるのではなく、みんなが考える時間を作るという事なのです。




🔶グループで出た考えや疑問を全体に戻して、また、グループで考えるという事を繰り返す中でどの子も考えを発表出来るようにしていくのです。




🔶分かる子も分からない子も全員が発言出来るような授業をしていくのです。




🔶そうする中で、すぐに手を挙げていた子も思考が深くなってより中身の濃い意見を発表してくれるようになります。




🔶また、「ジャンプの問題」を授業に取り入れる事も必要です。




🔶簡単な問題ではどの子も伸びません。よく出来る子には、簡単すぎる問題では、知的好奇心は満たされません。学習が苦手な子にも簡単すぎる問題では力がつかないのです。




🔶難しい問題を全員にチャレンジしてもらいます。分からない子も出来る子もジャンプの問題をすることで、基礎的な問題ばかりするよりも力がついていきます。




🔶手が届きそうで届かないぐらいの難しい問題をする事で基本問題も出来るようになります。どんな問題を子どもたちがしているか、また紹介していきますね。

(つづく)



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