授業力アップ 学級経営の話

現職の小学校教員30年の経験から学んできたことを紹介します。
授業力や学級経営について参考になれば幸いです。

小学校教員に必要な力⑥集団指導の基本

🔴小学校教員に必要な力⑥


◎集団への指導の基本


◯学級経営の指導の基本は、子ども一人ずつとの対話にあります。


◯しかし、離島や山間部の少人数のクラスを除いては、学級には30人前後の子どもたちがいます。


◯多数の子どもを指導するためには、技術がいります。これがなかなか難しいのです。


◯個別の対応を優先していると、全体への指導が後手に回り、集団が崩れていく場合があります。それが「学級崩壊」になっていく可能性もあるのです。


◯中学年ぐらいまでは、「先生〜次は何するの〜?」「先生!Aちゃんがいやなこと言ってきます」「先生、僕に当てて」と口々に話をかけてきます。


◯経験がないと、個別に対応してしまいがちです。聖徳太子でも同時に30人以上の子どもの声は聴き分けられません。一対一対応では、集団としての学級指導が出来ないのです。



①聴く



◯まずは、先生や友達が話している時は、身体を向け、最後まで聴くことを徹底します。



◯ここをルーズにしてしまうと、聴かない子どもを作ってしまいます。指名されないのに口々に意見を言うと、収拾がつかなくなっていき、コントロールが難しくなっていきます。


◯怒鳴って聞かせるのではなく、丁寧に聴くことの大切さを粘り強く伝えていくことです。


②指示


◯ケースにもよりますが、全体に指示を出し、その後に個々に対応するのが原則です。


◯何をするのか、活動を明確に伝えることが大事です。することがはっきりしていないと子どもたちは騒がしくなっていきます。


◯基本は、一つの行動に一つの指示です。一度にたくさん指示を出すのは、子どもの力が育ってきてからです。


◯「最初にAをして、次にBをして、それからCをします、最後にDをします」という指示では、子どもが理解出来ない場合やペースも違うので、混乱の原因になります。


◯指示は一つずつすることが基本です。一つ出来たら鉛筆を置き、姿勢を正して待たせておくことが第一歩です。


◯指示で大切なことは、「出来たらどうするのか」も伝えておくことです。これが分かっていないと、早く出来た子から「先生、出来た!」「次は何?」という質問の嵐になるのです。


◯手持ち無沙汰になると、また騒がしくなってきます。


◯また、指示は声だけでなく、黒板にも書いておくことが大事です。何をするのか、出来たらどうするのかもです。


◯子どもたちが先生の一つの指示にそって行動ができ、出来た後も指示通りに行動できるような段階なら、指示を少しずつ増やしていけばいいのです。


🔴緊急の場合を除いて、個別に対応する時は、全体に何をするのかを指示をしておくことが集団指導の大原則です。


◯個別に対応している間に、他の事案が発生してしまい、「もぐらたたき」のように追われることになってしまいます。

(つづく)




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