授業力アップ 学級経営の話

現職の小学校教員30年の経験から学んできたことを紹介します。
授業力や学級経営について参考になれば幸いです。

想像力を伸ばす 4 題名からの想像

🔴想像力を伸ばす 4 題名からの想像





国語の読解に効果的な想像力を伸ばす方法である「魔法のテレビ」についてはこれまでに何度か紹介してきました。






🔵文章の読みを深めていくときには、とても効果があります。


🔶文章だけでなく、題名や挿し絵や写真だけを見せてやってみることもできます。


🔴題名からの想像 挿し絵からの想像



物語文を読む前に、題名や最初の挿し絵だけを見せて、どんな話なのかを想像し合います。



🔶「島ひきオニ」という絵本がありますが、まず題名だけで想像させます。



すると、オニとついているので、ツノや牙があってとてもこわいオニを想像した意見が出てきます。



こわいオニが島を引っ張ってくるという話を想像した意見も出てきます。


題名だけでどんな話なのかを想像させていきます。


この話は、こうした想像を先にしておくと、読み深めていく時にとても重要なのです。


🔶次に表紙の絵だけを見せて想像させます。



その絵を見ると確かに毛むくじゃらで牙や爪が鋭く描かれていることに気がつきます。



でも、その中で

「何か目が優しそう」

「本当はこわいオニじゃなくて、優しいのかもしれない」

という意見も出てきます。



そのうえで、どんなお話か、読んでいきましょうと進めていくのです。


🔶実はこのオニは、一人ぼっちでつらいので友だちを探しに自分がいた島を必死で引っ張っていくのです。


そして、人間と出会っても、おそろしいと怖がられ、避けられ、裏切られていく話なのです。

🔶文章の世界に想像力で入り込んでいった子どもたちは、島ひきオニの心に寄り添うように読んでいきます。



こんな寂しい思いをしているオニをだまして、追い出そうとするなんてひどいと意見を出していきます。

🔶そこで、最初に題名読みをした時に自分たちが書き込んだことを思い出させるのです。



その時は自分たちも、こわいオニだと想像していた事を‼️

子どもたちは、ハッとします。




このようにして、読み深めていくことで偏見についてや、想像することの大切さを考えていくことができるのです。

教え込むのではなく、自分たちで気づかせるのです。




🔶この絵本は、奈良県人権教育研究会が編集している『なかま』の中学年に掲載されています。



とてもいい教材なのでぜひ取り組んでみてください。







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