授業力アップ 学級経営の話

現職の小学校教員30年の経験から学んできたことを紹介します。
授業力や学級経営について参考になれば幸いです。

ハテナ❓を大事にする授業2読みが深まる

🔴ハテナ❓を大事にする授業 2



読みが深まる




🔶 どの教科の授業でも まず分からないことや疑問に思ったことを出し合います。



簡単な言葉でもその子にとって意味が分からなければ、授業にはついていけません。だからこそ、

「どこか分かりにくい所ない?」

から始めたいのです。



🔶 小学校3年の国語に新美南吉の「手ぶくろを買いに」という教材があります。



こぎつねが手ぶくろを帽子屋に買いに行く話ですが、ある子が、

「どうして手ぶくろなのに帽子屋さんに行くのかな」

と疑問を出してくれました。




経験が少ない子どもにとっては不思議だったのでしょう。



私はそんなハテナ❓が出てくるとは思いもしませんでした。



この授業は子どもたちだけで進めていましたので、「みんなはどう思いますか?」というその子の問いかけに、懸命にグループで聴き合っています。



そうして子どもたちから出てきたのが、

「手ぶくろ屋さんは見たことないけど、イオンに帽子屋さんがある。手ぶくろも毛糸で出来てるがあるし、帽子も毛糸で出来てるのがあるから、帽子屋に手ぶくろも売ってると思う」

という意見でした。



もし、ハテナ❓を出させていなかったら、その子は疑問を持ったまま、読んでいたはずです。



🔶 また、「サーカスのライオン」という国語の教材に

「いらっしゃい、いらっしゃい、入り口はこちら、オーラ、オーラ、お帰りの人はこっちだよ」

という一文があります。



出てきたハテナ❓の中に

「なぜ、入り口と言ってるのに、お帰りの人はと言ってるの?」

という疑問が出ました。



私はすっと読み飛ばしていましたが、この子は丁寧に文に言葉を読んでいたのです。



このハテナ❓もペアで考えてもらいました。そして、出てきたのが、

「次のサーカスが始まるから、今から入る人と、さっきのサーカスが終わって帰る人がいるから、混まないようになっている」

ということでした。



どちらの例も本文のメインの所ではありませんが、こうして子どものハテナ❓を大事にしていくことで、読みが丁寧に深くなっていきます。







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