授業力アップ 学級経営の話

現職の小学校教員30年の経験から学んできたことを紹介します。
授業力や学級経営について参考になれば幸いです。

6年生 卒業タイムカプセル

🔴6年生 卒業タイムカプセル


🔶これまで何度か6年生の卒業の記念にタイムカプセルを作ったことがあります。


🔶学校の敷地に埋めるのもいいのですが、なかなか見つからなかったり、中身が水分で駄目になったりします。また、改修工事などでタイムカプセルが掘り出せない場合もあります。


🔶埋めるなら、数年後には水が入ってしまう可能性が高くなるので、ガラスや金属の容器を二重にし、ビニール袋も三重にする事で保存状態がよくなります。


🔶また、埋めた場所が分からなくなるので、卒業アルバムにメモしておいたり、立て札を立てておいたりする事をオススメします。


🔶学校の倉庫や担任が保管しておく方法でもいいと思います。


🔶段ボール箱を綺麗にラッピングしておくと、ステキな「タイムカプセル」になります。



🔶6年生の時に撮った写真、20歳になった自分への手紙、6年生の頃の夢や好きな事を書いたプリント、クラスで撮影した映像などを入れておきました。


🔶成人式の日に「タイムカプセル」を持って行き、成長した子どもたちといっしょに開けました。


🔶立派に成長した子らの姿を見ると、感慨深いものがあります。


🔶中身を見て、はしゃいでいる教え子たちの様子を楽しむ事も出来ました。


🔶ウイスキーを入れておいて、いっしょに呑んだ事もありました。熟成?していたのかどうか分かりませんが、一際美味しかったように思いました。


🔴卒業式までの残された時間を子どもたちと大切にしてほしいと思います。

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小学校教員に必要な力④学級経営力

🔴小学校教員に必要な力④学級経営力


☆学級経営(1)担任としての目標


◯学級担任になったら、どんなクラスにしたいのかを明確にすることです。

◯例えば、「誰もが安心して、自分の持ち味を発揮して、協力し合うクラス」という目標を担任として考えたとします。


◯その目標を実現するためには、どんな具体的な手立てが必要なのかを考えて、ノートに書き出します。


◯「安心して持ち味を出す」という目標のためには、「友だちの失敗や間違いを笑ったり、人が傷つくような言葉が飛びかったりしている」状態にしてはなりません。


◯まずは担任が「学級開き」の時に「所信表明」として、「こんなクラスになってほしい」という願いを伝え、「こんなことは許さない」という決意を伝えることです。



◯そのうえで、子どもたちにどんなクラスにしたいのか、願いを問うことです。でも、学級目標を作ることが大切なのではありません。


◯子どもたちが考えた学級目標は抽象的でお題目になりがちです。大事なのは、個々の願いを聴くことであり、目標を叶えるための具体的な取組やプロセスなのです。


◯例えば、具体的な取組としては、以前紹介した「教室は間違える所だ」や「間違いは宝物」の授業を行なうと共に、「あだ名」や「陰口」でいやな思いをしている子がいないかを、日々の学校生活の全てにアンテナを張り、その言動はどうなのかを子どもたちと考えていくことです。




◯また、「持ち味を発揮して」の取組では、自尊感情を育み、他者を尊重する気持ちを育てるために、毎日の終わりの会での「いいとこさがし」や日記・学級通信、授業のふりかえりなどを通して、自分を出せるような雰囲気を醸し出していくことです。


◯「協力し合う」ためには、グループでの活動や数多く取り入れていくことです。授業もペア・グループでの聴き合いを中心にしていくことで協力する土壌が耕されていきます。



◯そのうえで子どもたちに自分たちが目指すクラスにするためにどんなことが必要なのかを考えさせて活動を進めていくことです。




◯学級経営については、到底一回の記事で記述することはできません。まずは、どんなクラスにしたいのか目標を考え、実現するために何をすればいいのかをを思いつく限り書き出してみることです。

(つづく)




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小学校の英語教育⑤授業の進め方

🔴小学校の英語教育⑤授業の進め方


◯英語の時間の活動内容は、事前にALTの先生と相談しておきます。


◯授業は、担任主導でALTと掛け合いをして進めていくのです。


◯ALTに活躍してもらう場面を出来るだけたくさん作ることです。


◯まずは、ネィティブスピーカーのALTが何と言ったのか、英語が分からなくても、表情やジェスチャー、状況から想像して、子どもに考えさせることが大切です。


◯すぐに通訳しなくていいのです。「何て言ったと思う?」と子どもたちに

想像させることです。


◯そうして言葉を獲得し、聴き取れる英語を増やしていくのです。


◯分からない時には“Please say it again”のように「もう一度言ってください」という言葉を教えて使うようにしておくと、子どもから尋ねていくことができるようになります。


◯そして、ALTの英語をリピートさせて、真似をすることです。


◯子どもの活動がメインです。教え込むのではなく、活動を通して英語を使うことの楽しみや聴く・話す力をつけていきます。


◯担任・ALTとクラス全体という一斉授業ではなく、子どもどうしの会話、ペアやグループでのやり取りを活動を中心とした授業にするのです。


🔴また、ALTの先生が英語の時間に全て入ってくれる制度にはなっていないと思います。


◯担任だけで英語の授業をする場合には、DVDの映像やCDの音声を使うとネィティブの会話に慣れ親しむことができます。


◯ALTとの授業の内容をもう一度みんなでする時間にしてもいいと思います。


◯次に行なうALTとの授業の内容を先にしておくと、貴重なALTとの授業を効果的な時間にすることができます。


◯歌やゲームの要素をたくさん取り入れた活動を授業に取り込んでいくことです。


◯そして、間違いを笑うような雰囲気には絶対にしないことです。英語を話すことを恥ずかしいと思ってしまわないような雰囲気づくりは重要です。


◯去年は、ピコ太郎のPPAPをALTの先生と子どもたちとみんなで英語の時間にやりました。


◯みんなノリノリで歌って踊っていました。最初はみんなの前で一人で言わさない方がいいかと思います。子どもによっては、一人で言う事はとてもハードルが高いからです。


◯ペアやグループで交替で話すところからしていくと、少しずつ言えるようになってきます。


🔴まずは、恥ずかしいという気持ちを徐々になくしていくところからです。



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小学校教員に必要な力③ 人権感覚

🔴小学校教員に必要な力③ 人権感覚



◯人権感覚、人権意識は、教員にとって必要不可欠なものです。


◯「こんな問題も出来ないのか?」「お前はバカか?」というような言葉を子どもに使う教員は教壇に立つ資格はありません。


◯学生のノリのまま、子どもをイジり、笑いを取る教員もそうです。子どもの心や人格を否定するような指導はあってはならないのです。



◯何も考えずに中国や韓国の悪口を先生が言ったら、ルーツを持つ子どもはどんな気持ちになるでしょう。




◯ふざけて「オネエ言葉」で笑いを取ったら、性の違和感を感じている子はどんな気持ちになるでしょう。




◯教員は人権感覚を学校生活の中でいつも大切にしなければなりません。




◯子どもはいろんな悩みや生活背景をランドセルに詰め込んで、学校に来ています。


◯優れている、優しいという「優」の文字は、「憂」の横に人がいます。困っている子や悩んでいる子のそばに寄り添うことの出来る人が優しいのであり、優れていると思います。


◯勉強の出来ない子、友達をつくりにくい子、家庭でしんどい思いをしている子に目を向けられるようになってください。


◯子どもたちは、それぞれに様々な生活背景を持っています。学校での様子だけを見て判断しないことです。


◯忘れ物が多い子に「また忘れたの!」「明日、ちゃんと持って来なさい」と叱るだけでは指導とは言えません。なぜその子が忘れ物が多いのか、家庭の様子を知ることから始まるのです。


◯仕事が忙しかったり、兄弟が多かったり、いろんな事情で子どもに力を注げない保護者もおられます。


◯お母さんが一人で育てて、夜にお仕事に行かれていて、子どもが小さな弟の面倒を見ている場合もあります。


◯どうしたら持って来れるようになるのかを子どもや保護者といっしょに考えることが指導のスタートなのです。


◯人権感覚を研ぎ澄ましていくことで、今までの人生で気づかなかった事も見えてくるようになってきます。


◯子どもや親の怠惰という一言で片付けられない事が見えてくる時もあります。


◯日本の子どもの貧困率は、約14%と言われています。7人に1人いるのです。


◯「先生は休みに旅行に行ってね〜」「私も」「ぼくも行った」と楽しく会話をしている中に、どこにも行けなかった子がいるかもしれません。その子の気持ちに思いをはせる先生になってください。


◯旅行やUSJどころか、動物園も水族館も小学校の遠足で初めて行った子もいます。


◯自分や周りの友達が育ってきた家庭環境だけで、子どもたちを見てはいけないのです。


🔴子ども同士の会話にも人権感覚を研ぎ澄ましていく事です。


◯子どもたちの世界は純粋と同時に残酷な一面もあるのです。


◯おとななら、オブラートに包んだり、口にしない事も平気で言う時もあるのです。まだ幼いので、言動がエスカレートして人を傷つけてしまうことがあるのです。


◯だからこそ、学校では教員が子どもたちに人を傷つける事は絶対に許さないという姿勢で臨まなければならないのです。


◯机が離れている時、一人で本を読んでいる時、急に先生のそばにいるようになった時など、「イジメ」や疎外されているサインは必ずあります。そのサインを見逃さない力が必要なのです。



◯教室で子ども一人ひとりの人権を守ることのできるのは、 教師なのです。


(つづく)



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小学校の英語教育④はたらきかける言葉

🔴小学校の英語教育④はたらきかける言葉


🔶前回は、「認める言葉」の英語を授業で使うことでした。今回は、「はたらきかける言葉」です。


🔶「聞きましょう」「静かにしましょう」などの指示は、担任がするべきです。


🔶ALT(Assistant Language Teacher)に任せてばかりではいけません。


🔶以前、ALTの方が私にボヤいた事がありました。「ぼくはあくまでもアシスタントであり、メインティーチャーではありません〜」


🔶英語ゲームで盛り上がりすぎ、静かにさせる時に担任はALTに任せっきりだった事を嘆いていたのです。


🔶ある先生は、プリントの丸つけをしていたそうです。


🔶忙しいのは分かりますが、ALTと連携して、担任が進めなければなりません。


🔶そのためにも、指示する言葉、はたらきかける言葉は英語を使ってみましょう。


🔴教室英語(クラスルームイングリッシュ)の用語集が文科省や各都道府県から出ているので詳しくそちらを参考にしてください。

1 Stand up.(立って)


2 Sit down.(座って)


3 Come here, everyone.(皆さん集まりましょう)

4 Go back to your seat.(席に戻りましょう)


5 Listen to me.(聞いて)


6 Look at the blackboard.(黒板を見て)

7 Stop it.(やめなさい)


8 Raise your hand.(手を挙げて)


9 Put your hand down.(手を下ろして)

10 Any volunteers./Who wants to try?(誰かやってくれる人はいませんか)

11 Once more please.(もう一回いってください)


12 Turn around and face your friends.(みんなの方を向いて)


13 Move a little.(ちょっと後ろに下がって)

14 Repeat. / Again.(繰り返そう)


15 Let's say it together.(一緒に言いましょう)

16 Speak loudly.(大きな声で言ってごらん)


17 Say it in English.(英語で言ってごらん)

18 Let's begin.(さあ始めましょう)


19 Let's have fun.(楽しもう)


20 Do you understand?(わかりましたか)

21 Any questions?(質問はありませんか)

22 Ready go.(用意、はじめ)


23 Are you ready?(準備はできましたか)


24 Get into /pairs / groups.(ペア/グループを作りましょう)

25 Work in pairs / in groups.(ペア/グループでしましょう)

26 Find a partner.(相手を見つけましょう)

27 Line up, please.(並びましょう)

28 Make two lines.(2列になりましょう)

29 Make a circle.(丸く円を作りましょう)

30 Face each other.(向かい合いましょう)

31 Hold hands.(手をつなごう)

32 Move your desks to /the back / the sides / the front.(机を/後ろに/横に/前に移動させましょう)

33 Who's next?(次は誰の番ですか)

34 It's my /your turn.(私の/あなたの番です)

35 Do it again.(もう一度やってごらん)

36 Time is up.(時間切れです)

37 Stop the game.(ゲームをやめて)


38 Let's study English /sing a song.(英語を勉強しましょう/歌いましょう)


39 Put everything away.(皆さん片づけてください)

40 That's all for today.(今日はこれで終わります)

🔴どれも簡単な言葉です。担任が出来るだけ日本語を使わずに、指示も英語ですることです。

🔶初めに意味を説明しておいたり、日本語→英語と両方伝えると、だんだん指示の英語も理解していきます。

🔶ジェスチャーもつけて話すと身ぶりや表情で伝わるはずです。

🔶例文をラミネートして持っておくとすぐに使えるようになるはずです。



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