授業力アップ 学級経営の話

現職の小学校教員30年の経験から学んできたことを紹介します。
授業力や学級経営について参考になれば幸いです。

算数 5年生 割合の授業1導入はクイズで

🔴算数 5年生 割合の授業1導入はクイズで


🔶割合は、子どもにとって難しい単元の一つです。


🔶導入は、楽しく興味を持って学べる身近な問題ですると、子どもたちの意欲につながります。


🔴冬休みの生活を割合クイズにするのです。



🔶割合の学習は面白いよ、簡単だよというイメージを持たせるのです。


🔶そのために百分率(%)を導入にします。教科書では、割合の仕組みから学んでいきますが、子どもの興味を惹くようにはなっていませんし、難しく感じ、苦手意識を持ってしまうように思います。


🔶「ネプリーグ」というクイズ番組のようにパーセントをグループで予想して当てていく形式にします。


🔷大みそかに12時まで起きていた子の割合は?


🔷クラスの人数を分母、起きていた子の人数を分子にして、分数で表します。



🔷クラスの人数が30人、起きていた子が18人なら、30分の18で、割り算にすると、18÷30=0.6


🔶ここで0.6とは60%の事だと教えておくのです。



🔷例としていくつか予想の%と結果の%の問題をしたら、グループでチャレンジしてもらいます。


🔷冬休みの宿題を12月中に終わった人の割合は?


🔷グループごとに相談して、予想した何%かを発表してもらいます。


🔷クラスみんなに聴いて手を挙げてもらいます。(事前にプリントにしてアンケートに答えておいてもらってもいいかもしれません。)


🔷計算を黒板に書いてもらいます。結果を出して、1番近い予想をしたグループの順に得点をあげてもいいし、持ち点の100%から結果との差だけを引いていってもいいでしょう。


[問題例]



🔶温泉に行った子の割合は?


🔶除夜の鐘を聴いた子の割合は?


🔶紅白歌合戦を見た子の割合は?

(視聴率も割合なので触れる事が出来ますね。ダウンタウンの番組ガキの使いの方がウケるでしょうね)


🔶お餅を5個以上食べた子の割合は?


🔶体調を崩した子の割合は?

(もう大丈夫?と様子を聴くことができます)


🔴「もとにする量」はクラスの人数である事を押さえる事も出来ます。


🔴こんなふうに割合の導入の授業をしておくと、これからの難しい割合の学習の土台にもなるし、意欲付けにもなるのではないでしょうか?








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算数 3年生 重さの授業3

🔴算数 3年生 重さの授業3



🔶重さの授業1と2では、天秤やデジタルばかり、上皿ばかりを使ったグラムやキログラムの学習について紹介しました。


🔶今回は、グラムとキログラムが複合した問題や換算する問題を考えさせたい場合の授業を紹介します。


🔶自分が産まれた時の体重を聴いてきてもらいます。


🔶上皿秤にその体重と同じようになるように本やノートを置いていきます。



🔶例えば2840gなら2kg840gと2つの単位を使って表せるかを確かめます。


🔶風呂敷で包んだり、紙袋などに入れたりして、抱っこをして自分が赤ちゃんだった時の重さを実感することが出来ます。


🔶次に体重計で今の自分の体重を量ります。そして、その体重から産まれた時の体重を引く計算をします。


🔶今の体重が29.5kgの場合



29.5ー2840という式では出来ないことに気づかせます。


単位をそろえる方法を考えなければなりません。


🔶gに合わせるなら、29500ー2840となります。


🔶kgとgなら、29kg500gー2kg840gという式を作らなければなりません。


🔷小数である29.5kgを変換するのは、難しい所ですが、グループでどうしたらいいかを考え合うことで発見につながります。



🔴産まれてから今までにどれだけ大きくなったかを考えることができます。


🔴先生やお相撲さんの体重と比べても面白いかと思います。



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筆ペン書き初め

🔴筆ペン書き初め


🔶習字の書き初めを冬休みの宿題にしている場合も多いかと思います。


🔶筆を使っての本格的な「書き初め」をするのもいいですが、家庭で手軽に出来る「筆ペン書き初め」をしてみてはどうでしょうか?


🔶3学期初めの学級でも手軽に出来ますね。




🔶筆ペンなら準備も後片付けもいりません。すぐに出来ますね。おとなになったら筆ペンを使う事の方が多いはずです。



🔶紙も半紙に限らず、色紙でもコピー紙、画用紙、何でも構いません。


🔶家族で「美文字対決」をして楽しむ事も出来ます。


🔶「味のある文字対決」でもいいのです。


🔶書く字は、今年の目標となる漢字でもいいし、熟語でも何でも構いません。


🔴筆ペンを使った「書き初め」をゲーム感覚で冬休みに楽しんでみてください。家族で盛り上がりますよ。



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「しなさい」より「おとながする」

🔴「しなさい」より「おとながする」



🔶「勉強しなさい」「本を読みなさい」「◯◯をしなさい」と子どもに声をかける事は、学校でも家庭でもよくあるかと思います。


🔶その言葉で素直にする子、しぶしぶする子もいれば、言うことを聞かない子もいます。


🔶どんなふうに言葉をかけるかがカギになる場合があります。


🔶いつも教室から抜け出し、授業に参加しないAくん。みんなは図工で楽しく工作をしています。


「教室行こうか」

「いらん〜!」


「図工は好きやろ?」

「今日のは面白くない!」



「みんなと作ったら?」

「いらん〜!」


🔶何とか教室には入ったもののやろうとはしません。



「みんな、楽しそうに作ってるよ」

「やりたくない〜!」



「先生といっしょにしようよ〜」

「いらん〜!」


🔶なかなか手強いAくんです。



「そうか〜、じゃあ、先生は作りたいからやろうっと」



と言って画用紙にウルトラマンの絵を描き、ハサミで切り出しました。




周りの子らが「うわぁ、すごい〜!」と声をあげます。


⭐️すると、Aくんが、「オレも作るから、画用紙ちょうだい」

とやり出しました。


🔶あれだけ渋っていたのに楽しそうに作っています。


🔶私が楽しそうに作っているのを見て、自分でもやりたくなったAくんでした。



🔴学校ではこんな事がしばしばあります。


🔷何も言わなくても、自分から進んで主体的にする子ばかりではありません。



🔷反発する子、指示を聞かない子、言われないとしない子など様々です。


🔵一人ひとりみんな違うので、声のかけ方を考える必要があります。


🔷家庭でも同じことが言えるのではないでしょうか?


🔷「本を読みなさい」といくら言っても効果がない場合は、お母さんが本を読む姿を見せる事の方が大切だと思います。


🔷「勉強しなさい」と言わなくても、自分からしている子は、聴いてみると、おうちの方が家で仕事の勉強をしているケースが多い事が分かります。


🔴子どもはおとなの背中、姿を見て成長しています。


🔴子どもに「〜しなさい」というよりも、おとなが「している姿を見せる」事が一番子どもに伝わるように思います。

🔴そのうえで、「いっしょにしよう」と見守りながらそばにいることから始めてはいかがでしょうか?






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社会科5年生くらしを支える情報1

🔴社会科 「わたしたちのくらしを支える情報」①


🔶5年生の社会科に「わたしたちのくらしを支える情報」という単元があります。

🔶教科書は、情報を何から得ているのかを考える所から始まります。


絵の中から見つけたり、文の中に記述されたりしています。

🔶教科書を使って進める方法と見ないで先に考える方法があります。


🔶いずれにせよ、そもそも「情報」とは何かをおさえる必要があります。

🔶『広辞苑』には、「①あることがらについてのしらせ②判断を下したり、行動を起こしたりするするために必要な知識」と記述されています。

🔶子どもが知りたい情報として何が出てくるでしょうか?

🔶「みんなが知りたい情報って何?」と聞くと、「ゲームの攻略法」「アニメ」「音楽」「お笑い」「芸能人」「ファッション」などが出てくるでしょうか。

🔶そして、その情報を何から得ているのかを出し合います。

🔶次に、子どもだけでなく、様々な人たちのための情報について考えさせる事が大切です。


🔶どんな情報を求めているのでしょう?


「天気」「ニュース」「料理の献立」「美味しいレストラン」「地域のイベント」「渋滞情報」「世界の出来事」「経済」「政治」


🔶これらの情報は、なぜ必要なのかを考えます。

「知りたいから」

「分かると便利だから」

「困った時に助かるから」

「暮らしに必要で役立つから」

「仕事に関わることだから」

「暮らしが豊かになるし、楽しくなるから」

などが子どもから出てくるかもしれません。

🔶そのうえで、情報を何から得ているのか?を考えさせます。


🔴教科書の本文や絵には、本、雑誌、人から聞いた話、ちらし、看板、パンフレット、アドバルーン、電光掲示板、ラジオ、道路標識、案内地図、テレビ、新聞、インターネット、携帯電話などが挙げられています。

🔴教科書を見ないで先に「情報」を得ているものを考える事の方がいいのかもしれませんね。

🔴グループでいくつ出せるかを社会科ノートに書き出す時間を5分、教科書から探す時間を5分行います。


それからグループで見つけたものを全体に出し合う時間を取って共有する形で進めていきます。

🔵他にも、DVD、車内アナウンス、回覧板、取り扱い説明書、など様々なものから私たちは情報を得ています。

⭐️何よりも、「人から話を聞く事」で情報を得ている事に気づかせねばならないと思います。


🔴導入としては、このような形で情報とは何か、情報を何から得ているかをみんなで出し合う所から始めてはどうでしょうか?


🔴ちなみに国語の教科書が東京書籍なら「テレビとのつきあい方」という説明文の教材が3学期にあります。


社会科と国語を合科的に並行して進めることもできます。その分、授業時間も短縮して行っても良いかと思います。




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