授業力アップ 学級経営の話

現職の小学校教員30年の経験から学んできたことを紹介します。
授業力や学級経営について参考になれば幸いです。

都道府県カルタ・カード

🔴都道府県カルタ・カード


テレビのバラエティ番組などで、「◯◯県はどこですか?」と聞かれても答えられない人もたくさんいますね。


4年生の社会科で学習しますが、楽しく覚えてほしいと思っています。


森高千里さんの都道府県の歌で覚えるのも面白いですよ。



🔵都道府県カルタ・カードを自分で作っていくと、遊びながら覚えていくことが出来ます。


①画用紙や厚紙を47都道府県×人数分用意します。


②サイズを合わせて、都道府県の形の紙を印刷して、配ります。


(地方の地図にその県だけ色を塗る方法でもいいですね)


③自分で切って貼ります。


④カードの裏には、県庁所在地や特産品、名所、有名な事、ゆるキャラなどを調べて書いていきます。



イラストも描くと楽しくなります。


⑤カルタの場合は、読み札も作ります。


「面積が一番広い 北海道」


としてもいいし、ヒント形式にしてもいいのです。


◯「にんじん生産量全国第1位」


◯「ホタテ漁獲高全国第1位」


◯「面積全国第1位」


と3つのヒントを考えて、読み札に書くことが調べ学習になります。


⭐️関東地方など、地方ごとに授業で作ってもいいし、朝学習の課題や長期休みの宿題にしてもいいかと思います。



🔵1人で47都道府県を作るのがたいへんなら、クラスで分担をして作ってもいいと思います。


⭐️カルタやカードを作って遊ぶ事で、プリントで覚えるよりも楽しく覚える事が出来ます。






PVアクセスランキング にほんブログ村

子どもに訊くよりもおとなが話す

🔴子どもに訊くよりもおとなが話す



⭐️学級懇談会のネタ





我が子の学校での様子を知りたくて、


「今日、学校どうだった?」


「何かあった?」


「勉強どうだった?」


「友だちと仲良くしてる?」


と訊いても詳しく答えてくれない子もいます。


なかなか話をしてくれない子には、訊く事はあまり効果がないケースが多いと思います。


🔶私の娘がそうでした。


「べつに〜いつもといっしょ」


「がんばってるよ」


という一言ぐらいしか返ってきません。


気になるので何度も訊く事になります。


「訊く」は、「訊問」のようになってしまいがちです。


⭐️そんな時、ある方法を試してみました。


「今日な〜、パパはこんな事があってん、めっちゃ面白かったんやで」


と私からその日の出来事を話しました。


すると、普段あまり話さない娘が、喰いついてきて、


「わたしも今日学校でこんな事あってん」


目を輝かせて学校での出来事を教えてくれたのです。


それからは、今日は何の話をしようか、どんな話をしたら楽しんで聴いてもらえるか、ネタを探して話をしました。


娘の興味にフィットしない時もあり、

いつもうまくいく訳ではありませんが、娘からいろんな話を聴く事が出来るようになりました。


私が自分の友だちの話をすると、娘も友だちの話をしてくれます。


困っていることやドジった話をすると、娘も同じような自分の話をしてくれました。


よく考えたら当たり前のことでした。


「今日、どうだった?」


と訊く事は、報告を求めているのと同じでした。


訊かれた娘はだんだんと面倒くさいと思っていたのでしょう。


🔴学校でも同じ事が言えます。


授業を脱線して、私が自分の話をすると、子どもたちも自分と重ねて、


「先生〜、ボクもなぁ〜」


「私も前なぁ〜!」


自分の話をしたがり、収拾がつかなくなる時があります。


自分の話を聴いてほしい気持ちは、みんな持っています。


大切なのは、タイミングと聴き方だと思います。


⭐️会話というのは、「ドッジボール」ではなく、「キャッチボール」です。


「勉強頑張ったか?」と訊くのでは、ドッジボールのようにぶつける一方通行の話になり、ボールは返ってきません。


子どもから話が出てこない時は、キャッチボールのように、おとなからボール(話)を取りやすい所に投げてあげるといいのです。


🔵逆に、あった事を聴いてほしくてたまらない子もたくさんいます。



忙しくしている時には、



「もう〜!後にして!」



となるかもしれませんが、後でちゃんと聴いてあげてくださいね。


「◯ちゃんの話、とっても聴きたいけど、今はどうしてもこれをしないといけないの。ごめんね。後でしっかり聴きたいから待っててね」



と聴きたい気持ちを受けとめてあげる伝え方をしてはどうでしょうか?



学級通信に載せたり、学級懇談会の時にこんな話をしたりして、保護者の方に伝えています。






PVアクセスランキング にほんブログ村

冬休みにしたい事 教員編

🔴冬休みにしたい事 教員編


忙しい2学期が終わり、冬休みとなりました。


🔵世間では、「学校の先生は、夏休みや冬休み、春休みがあっていいなぁ」と思われています。

実際は、夏休みはプール指導、陸上記録会の練習、研修、出張や会議に追われています。

春休みは、年度末の書類の作成や次年度の準備があります。

冬休みは、唯一まだリフレッシュできる期間です。普段消化してない代休や年休を取りやすいからです。



普段なかなか出来ない家族との時間を大切に過ごして、休養を取り、3学期のためのエネルギーを蓄えておくことが一番大切です。


普段、教員は仕事柄どうしても、24時間教員として過ごしています。


家に帰っても子どものトラブルがあると出勤する事も多々あります。


みんな大きなカバンに、子どものノートを人数分持ち帰って家で丸つけをしたりして、授業の準備に追われています。


会社や役場なら昼休みがありますが、小学校教員には昼休みはありません。


給食指導は、一番たいへんです。

「牛乳がこぼれました〜!」


「オカズが落ちた〜!」


「◯ちゃんが、ゲボ吐いた〜!」


その都度、床を拭いたり、自分の分のオカズをあげたりしています。


🔵体調を整えること、リフレッシュすることが一番冬休みにしてほしい事です。


🔵とはいえ、3学期が始まると、途端に慌ただしくなります。

3学期は特に授業日数が少ないので、計画を立てておかないと、あっというまに過ぎてしまいます。

◯そこで少しでも楽になるように冬休みの間に教材研究をしたり、プリント類の作成したりしています。

◯教科書を持ち帰って、単元のだいたいのプランを考えて、ノートに書いておきます。

◯6年生を送る会などの決まった行事があるなら、流れを考えておくとバタバタしなくてすみます。

◯校務分掌の自分の仕事もある程度しておくと、3学期を余裕を持ってスタートすることができますね。

🔵気をつけている事は、仕事感覚でしないことです。

せっかくの冬休みなのに、家でも仕事だと思うと電池が切れてしまいます。

⭐️授業でこんなことをしたら、きっと子どもは喜ぶだろうなぁ、やってみたいなぁと自分自身が楽しむようにする事が一番大事かもしれませんね。



PVアクセスランキング にほんブログ村

トランプで計算対決ゲーム

🔴トランプで計算対決ゲーム


お正月にはトランプ遊びをする家庭も多いかと思います。


「神経衰弱」などのゲームは記憶力を高めるのに役立ちます。


「スピード」というトランプ遊びは、脳の瞬発力や認知力を高めてくれますね。


この「スピード」遊びをアレンジして、計算ゲームをしてみると面白いし、暗算力も伸びていきます。


ペアでもグループでも一人でも出来ます。



🔵自分で一枚ずつカードをめくりながら足していきます。



❤️9→♠️8→♦️K→♣️Qなら?


「9、17、30、42」


というように足し算をして合計の数を言っていきます。


早く手持ちのカードの合計を計算し終わった方が勝ちとなります。



◯低学年なら、グループで交代にカードの山から一枚ずつ引いて、順に足し算の答えを言っていく方法でもいいでしょう。





絵札は全部10として計算するルールにしてもいいと思います。




◯さらにアレンジも出来ます。



100から一枚ずつ引いたカードの数を引き算していきます。


引いた答えが0になるか、引けなくなったら勝ちというルールにします。



◯もっと難しいバリエーションも考えられます。





足し算のゲームの時に、ハート♥️のカードだけはかけ算にすると、かなり桁数も増えます。





暗算出来ない場合、かけ算だけは、紙に筆算をするか、電卓もオッケーにしてもいいと思います。



家族でする場合は、枚数に差をつけてハンデをあげるといい勝負が出来ます。




⭐️お年玉の額をこれで決めてもいいかもしれませんが、子どもから文句が出るでしょうね〜。



🔴ちなみにトランプの全ての数の合計は364になります。



⭐️だから一人で計算して、最後に364にならなかったら、間違えている事になります。



ジョーカーを1として足すと、1年の日数の365となります。



不思議ですね。



予備のジョーカーを足すと閏年の366。



四つのマークは季節を表し、13は季節ごとの週の数を表しているそうです。



年間でトランプの枚数の52週あることで、占いにも使われています。




🔴算数の授業や学級活動の時間にしても面白いと思います。





PVアクセスランキング にほんブログ村

ネットは人の幸せのために使う

🔴ネットは人の幸せのために使う



✳️「初任給の日、ネットで注文したチーズケーキを食べて、母が喜んでくれた」



✴️この一文を読んで、どんな事を考えましたか?



子どもたちにどんな情景が思い浮かぶか、想像させてみてください。



🔵初めての給料で母にケーキを買ってあげて優しい人だ。


🔵お母さんは喜んでくれただろうな。


🔵なぜ初任給でケーキを買ったのか?

もっと良いものを買わなかったの?


🔵ネットで買わずに買ってきてあげたらいいのに?


✴️おとななら、今時の若者は何でもネットで済ますのだなとつい思ってしまいませんか?


実はこの文は、あるCMの一部分だけを提示しています。


🔴公共広告機構のCMでご覧になられた方も多いかと思います。


ある若者の映像とナレーションの言葉で構成されています。


そのナレーションの全文を紹介します。

🔴これは、筋ジストロフィーと生きる宗本智之さんの心の声です。


筋ジストロフィーの僕は親ゆびしか動かすことができません。


いつも介助してくれる母に、自分で稼いだお金で美味しいケーキを買ってあげたい。


親ゆびを動かすだけでできるウェブ解析の仕事をはじめた。


初任給の日、ネットで注文したチーズケーキを食べて、母が喜んでくれた。


親ゆびしか動かないけど、「ありがとう」を言えた。


前を向く。その力に。



日本筋ジストロフィー協会。



🔴全文を読むと、初めに想像したのと違った事に驚きや発見がありませんでしたか?


✴️全文を読んでから、もう一度想像力を広げて、考えさせていきます。



私は、たまたまテレビの録画を家族が見ていた時、本を読みながら聞き流していました。


耳に残ったのは、ネットで注文した所だけでした。


今の若者は何でもネットかと思い、ふと顔を上げ、画面を見るとベッドに寝ている若者の姿が映っていました。


思わず巻き戻して最初から見ました。


一部だけで考えた事と全く違う内容でした。


全体を聴かずに、一部だけを聞いて判断する事の怖さにもハッとさせられました。




✳️短い映像でも教材として、子どもたちに考えさせたいと強く思った内容でした。


ネットだからこそ、宗本さんが出来ることだったという事やネットで気持ちを込めて伝えられる事なども考えさせられます。


ネットは便利ですが、様々な問題も起きています。


ネットはただのツールですが、人の幸せのために使うのだという事を考えさせられました。




人権教育やネット活用の授業でも教材になるCMだと思いました。




PVアクセスランキング にほんブログ村