授業力アップ 学級経営の話

現職の小学校教員30年の経験から学んできたことを紹介します。
授業力や学級経営について参考になれば幸いです。

社会 5年生 環境を守る②

🔴社会 5年生 環境を守る②


🔶教科書(日本文教出版)では、四大公害の中の「四日市ぜんそく」が中心に取り上げられています。


🔶大気汚染の背景→被害の実態→反対運動の高まり→裁判→国や県、市、会社、工場の責任が問われる→対策が行われる→環境を守る都市へという学習の展開になっています。


🔶50年前の四日市市のコンビナートの写真を見て、「昔は煙で街が見えない、なぜ昔は空が汚れていたのだろう?」という記述がされています。


🔶そして、「戦後、国が工業をさかんにしようと取り組んだこともあって、全国に工場が建設されるようになりました」という歴史的な背景が記述されています。


🔶続いて「四日市市にも石油化学コンビナートの生産が始まりました。すると、予想もしなかったことがおこりました」という記述になっています。


🔶この文章をどう読み解くのかを教師なら考えねばなりません。

🔶そして、大気汚染のためにぜんそくで苦しんでいる人や死者も出ている記述や病院で酸素を吸入している患者の写真が掲載されています。


🔶また、子どもの作文の一部が資料として載っています。


🔶3年生の子どもは「ぼくたちは公害のひどい日の行き帰りには、マスクをしたり、うがいをしたり、かんぷまさつをして公害に負けない体を作ろうといっしょうけんめいです。でも公害の方がずっと強いです」と書いています。


🔶当時の実態が浮かび上がっています。公害の元凶ではない子どもたちに責任を負わせていた事実が分かります。


🔶中学2年生の作文には、「発作が起こると一晩中うなりづめ、苦しいと自分に言い聞かせることで耐えている。10時間も15時間も座ったままで動けず、何度も足を組みかえる。咳き込むとふつふつと汗がにじみ出る」という子どもたちの叫びが描かれています。


🔶工場や国・県が公害被害の責任を初めは認めていなかったことは、記述されていません。


🔶「予想もしなかったことがおこりました」という記述をどう考えるかです。


🔶東日本大震災が起きる以前の教科書には、原子力発電の必要性や安全性が掲載されていました。


🔶そして、「想定していなかった」という福島原発の事故が起き、今もたくさんの方が故郷に帰ることが出来ません。


🔶次の「立ち上がる人々」の所では、「公害に苦しむ人々が公害反対の運動を起こし、それを受けて国や県、市は大気汚染の調査や公害患者の医療費の無償化を、石油化学コンビナートの工場は煙突を高くするなど、できることから取り組みを始めました。しかし、四日市市の大気汚染はなかなか改善しませんでした」という記述です。


🔶被害に苦しむ人々の訴えと反対運動の以前には、被害が出ていても対策がされていなかった事を読み取らなければなりません。


🔶また、「できることから」という文言は、言葉の言い換えであり、抜本的な対策は取られなかったという意味が隠されています。


🔶裁判の判決で国や県、工場の責任が認められて、ようやく対策が進められたという事実を見極めないとならないのです。

🔶教科書は国の検定があり、産業界や経済界からの意見が強く反映され、政府の意向にも左右されています。執筆者も文科省からの修正の意見を受けつつ、どう表現するのかを考えながら書いているのです。

🔶歴史的なことや政治に関わることについて教師が個人的な主張を教え込んでいるという批判が強くなって来ています。そのために当たり障りのないような内容になりがちです。でも、「教え込む」「自分の考えを押し付ける」ことはいけませんが、教師自身の意見は伝えることは大切です。ただし、子どもに自分はどう思うのかを事実をもとにして考えさせる事が重要だと思います。




🔶そのためには、たくさんの事実を頭に入れ、記述の中にある事柄から、その中にある真実を読み取らねばなりません。

🔵そのうえで、教師の考えを押し付けるのではなく、子どもたちに事実から考えさせるのです。

🔶記述の仕方によって、事実の伝わり方が変わってくる事を教師自身は知っておく必要があります。



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国語 大造じいさんとがん④第三場面

🔴国語 大造じいさんとがん④第三場面


🔶第三場面が一番のクライマックスの所です。


🔶読み深めるための主な発問です。


①つりばりの計略で生けどったがんが大造じいさんになついている様子が分かる所は?


(羽をばたつかせながら、飛びついてくる)

(今ではすっかりなついていました)

(鳥小屋から運動のために外に出してやる)

(口笛をふけば、どこにいても帰ってくる)

(じいさんのかた先にとまるほどに慣れていた)



🔶手に入れた時からおとりに使おうと二年もかけて慣れさせていた大造じいさんの執念が読み取れます。


②「おとり作戦」とはどんな計略なのか?

(口笛を吹いておとりのがんを小屋の方に呼び寄せ、ついて飛んできたがんの群れにりょうじゅうで撃つ)


③「さあ、いよいよ、戦とう開始だ」と言った時の大造じいさんの様子と心情は?


(小屋の寝床から起き上がりながらつぶやいたのか)


(小屋から空を見上げて言ったのか)


(小屋の中でりょうじゅうを掴んでつぶやいたのか)


🔶東の空が真っ赤に燃えて、朝が来ましたという表現にも大造じいさんの心情が投影されています。


④【むねはわくわくしてきました。しばらく目をつぶって、心の落ち着くのを待ちました。そして冷え冷えするじゅう身を、ぎゅっとにぎりしめました。じいさんは目を開きました。「さあ、今日こそ、あの残雪めに、ひとあわふかせてやるぞ】

の所の様子と心情は?


(経験を積んでいる大造じいさんでも、興奮している)


(緊張していては失敗するかもしれないので、冷静になるために目を閉じた)


(にぎりしめましたという表現に大造じいさんの気合が分かる)


(冷え冷えするじゅう身と大造じいさんの熱い心が対比している)


(目をつぶったままでじゅうを握りしめている)


(目を開いた瞬間、ギラリとした光が宿っている)


(残雪ではなく、残雪めと表現されている事からも対抗心の強さが分かる)


🔶大造じいさんのかりゅうどとしての誇りが読み取れます。ここを充分に想像をして意見を出すことが、次のクライマックスの読みにつながります。


🔴大造じいさんの計略に思わぬ事態が起きます。予想もしてなかったはやぶさの出現です。


🔶狙われたおとりのがんを助けるために大造じいさんは口笛を吹きます。


🔴さらに思わぬ出来事が起こるシーンです。あの残雪がおとりのがんを救うためにはやぶさにぶつかっていきます。


⑤【大造じいさんは、ぐっと、じゅうをかたに当てて、残雪をねらいました。が、何と思ったか、また、じゅうを下ろしてしまいました】

この時の大造じいさんの様子と心情は?


(今が残雪を仕留めるチャンスだ)


(じゅうを下ろして大造じいさんは何と思ったのか?)


(こんな形で残雪を仕留めたくない)


(おれと残雪の闘いなのだ)


🔶次の「残雪とはやぶさ」の闘いの様子も同時に読み取る必要があります。


⑥はやぶさに立ち向かう残雪の様子と心情は?

(仲間の命は頭領であるオレが守る)


(いきなり敵にぶつかっていったと書いているから、残雪は救う一心のみでいったんだ)


(残雪の目には、人間もはやぶさもありませんでしたと書いているので、大造じいさんの存在にも気づいていた)


(残雪も少しは迷ったはずだ)


🔶子どもたちからは多様な意見が出てくるはずです。


🔵はやぶさとがんの違いを挿絵から考えさせる実践もあります。


🔶くちばしと爪の違い。はやぶさの方が圧倒的に強い事を気づかせるのです。


🔴その強いはやぶさに身を捨てて立ち向かう残雪。

【残雪は、むねのあたりをくれないにそめて、ぐったりとしています。しかし、第二のおそろしい敵が…】


⑦ここでの残雪と大造じいさんの様子と心情を深く想像させることが大切です。


(はやぶさの次はかりゅうどか。)


(もう飛ぶ力は残ってはいない。だがオレは頭領だ。逃げはしない。覚悟もできているぞ)


(残雪のむねは血が流れ白い羽も紅く染まっている)


(大造じいさんは駆けつけた後、ゆっくり残雪に近づいていき、正面で立ち止まっている)


(大造じいさんは睨んでいないと思う)


(何というやつだ。こいつは…)


(仲間のがんを助けるために…)



🔴子どもたちから大造じいさんの心情の変化や残雪の様子についてのそれぞれの考えを出せるように、教え込むのではなく、ノートに考えを書いたり、グループで意見を聴きあったりする形で進めていくと良いかと思います。

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図工 ちぎり絵

🔴図工 ちぎり絵


🔶低学年でも高学年でも楽しく出来るちぎり絵です。題材は学年に応じて選んでみてください。


🔶材料は新聞チラシ。たくさん集めておきます。


🔶朝の時間や休み時間などにチラシを大まかに千切って色ごとに分けさせます。


🔶画用紙に簡単に下絵を描きます。


🔶チラシをさらに千切って、画用紙の下絵に糊で貼っていきます。


🔶あまり細かく千切ってしまうと、作業が大変になり、時間もかかります。


🔶ちぎり絵自体も、絵の具で塗ったような感じになってしまうので、1枚の破片は少し大きめの方がいい感じになります。


🔶また、黄色でもいろんな色味の黄色いモノを貼る方がグラデーションが出て複雑に見えます。



🔶チラシには商品の値段の数字や文字があるので、アートな雰囲気も出てきます。


🔶手でちぎるという動きを今の子どもたちはあまり経験がありません。


🔶指先を上手く使って、紙を千切っていく楽しさや器用さも身につきます。


🔴グループで行うと、より大きな作品が出来ます。


🔵題材を工夫して取り組んでみてください。



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