授業力アップ 学級経営の話

現職の小学校教員30年の経験から学んできたことを紹介します。
授業力や学級経営について参考になれば幸いです。

算数 重さの授業2

算数 重さの授業2



台ばかりで重さを量る学習です。


はかりによって、目盛りが違うので、読み取ることが難しいのです。



1kgまで、2kgまで、5kgまで、10kgまで量れる台ばかりを用意します。


いろんなはかりを何度も使うことで、目盛りを読み取る力をつけます。



ちょうどいい重さの問題を出します。


①860g

②1kg500g

③3kg200g

④6kg300g



などをグループで自分たちの持ち物を使ってその重さになるように調べていきます。


例えば、筆箱4つと教科書3冊と水筒2つで3kg200gというようにノートに書いていきます。


どのグループが正確に量ることができたかをデジタルばかりで最後に調べます。


デジタルばかりだと1g単位で量れるので、一番近いグループがわかります。



台ばかりの種類によって、細かい数字まで量れないので、知恵を絞らなければなりません。


「う〜〜ん、48g軽かったか〜」

「おしい〜、9g重かった〜」



など楽しみながら重さの学習をすることができます。



先生の体重と一番近い重さになるように、モノを集めさせるのも面白いかと思いました。



イス何脚分でしょう?


家庭でもキッチンスケールや体重計でいろんなものを量って遊んでみてください。





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遊び ジャレ合いっこ

遊び ジャレ合いっこ



休み時間によく子どもたちはジャレ合っています。


特に中学年までの男の子は、ジャレ合いっこが大好きです。


わけもなく抱きついたり、たたかいごっこをしています。


たまにやり過ぎて、そこからケンカになる事もよくあります。


でも、そんな場合はすぐに仲直りできます。小さな頃にたくさんジャレ合う事は大切なのです。

私も時々老体にムチ打って、ジャレ合いにお付き合いしています。


たたかいごっこでは、私が怪獣になったり、大魔王になったりして遊んでいます。


子どもたちがたくさん集まってきて、私に挑んできます。



中にはカンチョウしてきたり、大事な所をもんでくる子がいて、散々な目に遭い、這々の体で、

「それは、あかん!」

「参った〜もう勘弁して〜」

と逃げ出す羽目になります。


こうして遊んでいると気になることが見えてきます。


友だちと上手にジャレ合い、遊べている子は、ちゃんと加減をして、パンチやキックが出来ています。


ところが、パンチやキックが加減出来てなくて痛い子がいます。そんな子はやはり友だちとのトラブルが多かったり、コミュニケーションが上手く取れていない場合が多いのです。


だからこそ、ジャレ合い遊びに入って、

「それはちょっと痛いから、これくらいの強さでやるんだよ」

と教えてあげるのです。


そうすることで、少しずつ加減を覚え、ジャレ合い遊びを楽しくできるようになってきます。



あと、目を配らないといけないことは、一見ジャレ合い遊びに思えても、一方的にしているケースです。




「ジャレ合いっこ 」というのは、「おあいこ」が入っています。




どちらも楽しんでいるジャレ合い遊びではなく、イジメになっているケースを絶対に見逃さないことが大切です。



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算数 重さの授業1

算数 重さの授業 1


上ざらてんびんをグループごとに用意します。


まず、1gの重りと1円玉を比べます。


1円玉は、ちょうど1gなのでつりあいます。



この1円玉が1gの重さなのだと手で感じ体感させます。


それから、各グループに1円玉を10枚ずつ渡します。


いろんなものの重さを量ってみよう


えんぴつなどの軽いものの重さを量ります。


①Aさんの赤鉛筆 6g

②Bくんの消しゴム 8g


というようにノートに書いていきます。

または、


10g(Aさんの赤えんぴつとキャップ)


というように1gから10gまで順に見つけさせてもいいです。


わら半紙って軽いけど重さってあるのかな?


と考えさせても面白いです。


「軽いから重さはない。0g」

と答える子もいます。


そのままでは上ざらにのらないので、折りたたんだり、丸めたりして、量ります。



どんなものにも重さがある事を学べます。


グループに1円玉を10枚しか渡していないので、10gまでしか量れないはずです。





でも、子どもたちは知恵をしぼってそれ以上の重さのものも量っていきます。


どんな方法だと思いますか?


6gと分かった赤えんぴつと1円玉5枚で11gにして、つりあうものを量っていました。


たいしたものです。


子どもたちからそんな発想が出てこない時には、ヒントをあげます。

「11gや12gだって、量ることはできるんだよ」


「今まで量ったものを•••」


ここまで言うと、ほとんどのグループが気づくはずです。


これまで何度かこの重さの学習をしましたが、ヒントを出さなくてもやっているうちに自分たちで気づいています。子どもの力はすごいのです。




どんどん量れる重さが増えていきました。


組み合わせで重さを考えるので、頭を使います。


グループでよく考えて楽しみながら重さの学習ができました。




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落書きは楽書きに

落書きは楽書きに


壁に「バカ」と落書きがあったと子どもが伝えにきてくれる事はありませんか?



誰がこんなことを落書きしたのか、犯人探しをしても仕方ありません。




問題は、落書きをした子が何かストレスを抱えているはずだということです。




友だちとケンカしたのだろうか、嫌な事があったのだろうかといつも以上に子どもたちの気持ちを観ていく必要があります。




「これを書いた人は、軽い気持ちで書いたのかもしれないし、何か嫌な事で気持ちがイライラしたのかもしれないね。でも、落書きをして、ぶつけても解決にはならないよね。みんなはどう思う?嫌な事があった時はどうしたらいいと思う?」


というような話を子どもたちとします。



こんな落書きではなく、楽しい落書きをしようと話をします。




子どもたちは「落書き」が大好きです。


自由帳に好きな絵を描き楽しんでいます。


教室には余ったプリントをまとめて箱に入れて、好きに使っていいよと伝えています。



裏に楽しく落書きをしています。



私も時々いっしょに落書きをして遊んでいます。


昔、子どもの頃によく描いた仮面ライダーやウルトラマンを描くと

「先生!めっちゃ上手い」

という褒めてくれます。


「先生〜ポケモンのピカチュウ描いて〜」

とリクエストも出てきます。



記憶をたよりに描いたら

「何それ〜?めっちゃおかしい〜」

と爆笑しています。



「じゃあ、描いてみてよ〜」

というと、見事に描いてくれます。



すると、そこからみんなで落書き大会が始まります。誰のピカチュウが上手いか?面白いか?みんなで楽しみます。


落書きを通していろんなコミュニケーションが取れます。


私の似顔絵を描いて遊んでいる子もいます。皺だらけのそっくりな絵を描く子もいれば、可愛い顔を描いてくれる子もいます。



「もっとハンサムに描いてよ〜」

と言って、私がカッコいい顔を描くと

「全然違う〜」

とまた爆笑。

子どもは、お化けの絵やウ◯コの絵が大好きです。いっしょに落書きして遊んであげています。


ストレス発散にもなっています。




特にケンカをしてイライラしている子やコミュニケーションが取りにくい子に声をかけて落書きをすると、ホッコリとした表情になってくれます。





使った模造紙の裏に大きな落書きをみんなで楽しむ事も雨の日にしたら盛り上がります。




ただし、授業中に落書きをしていたら、「今は勉強!休み時間にやりなさい」

「また、休み時間にやろうね」

とけじめをつけることを厳しく注意しています。



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算数 かけ算の筆算2 ゲーム

算数 かけ算の筆算2 ゲーム




繰り上がりのある二位数×一位数を学習したら、以前、紹介した0〜9の数字カードを使って、遊びながら計算しても面白いです。



二位数×一位数のかけ算をカードを引いて、筆算の形に並べてノートに書いて計算します。


①1〜5までの5枚のカードだけでする

計算が簡単な問題になります。


②5〜9までの5枚のカードだけでする

計算が難しくなります。


③1〜9までの9枚のカードでする

計算の種類が増えます。


これをペアやグループでカードを使って筆算をノートに書いていくのです。



大きな答えになるかけ算を作ったペアが勝ちというようにしていくと、単調になりがちな筆算練習も楽しくすることができます。


カードを使った筆算をしていくと、知らず知らずのうちに計算量が増えるのと、暗算力もついてきます。



問題も工夫すると、例えば、

①1〜5までの5枚の数字カードで二位数×一位数のかけ算を作った時、一番大きな答えになるかけ算は?という問題もできます。

43✖️5=215

これが一番大きくなります


②一番小さな答えになるかけ算は?

23✖️1=23

これが一番小さくなります。


③5〜9までの5枚の数字カードで二位数×一位数のかけ算を作った時、一番大きな答えになるかけ算は?

87✖️9=783

これが一番大きな答えになります。


④一番小さな答えになるかけ算は?

67✖️5=335

これが一番小さな答えになります。



こんなふうにしていくと、楽しみながら学びができるようになります。



二位数×一位数でこの活動をしておくと、三位数×一位数のかけ算の習得に効果的です。



三位数×一位数でもこの活動をすると力がつきます。





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