授業力アップ 学級経営の話

現職の小学校教員30年の経験から学んできたことを紹介します。
授業力や学級経営について参考になれば幸いです。

教師力 待つこと 待たないこと

🔴教師力 待つこと 待たないこと



🔶学級での様々な状況で待つという場面が出てきます。


🔷ただし、「待つこと」が大事な場面と「待たない」方がいい場面があります。


🔶授業の始まりのチャイムが鳴っても戻ってきていない子がいる場合はどうされていますか?



🔷誰か理由を知っている子に確かめますよね。


🔶明らかに遊んでいて、遅れてくる時には、待たずに先に授業を始めてもいい場合があります。



🔷遅れてきた子にバツの悪い思いを感じてもらうことも必要です。



🔶次からどうするのかを言わせて、注意して、今何をしているのかを他の子に説明させます。



🔷体育の授業でも集まるのがいつも遅い子がいます。



🔶そんな場合は、先に簡単な楽しいオニゴッコや準備運動を始めておくことも時には必要です。


🔷どうせ遅れても待っていてもらえるという甘い気持ちにさせてはならないのです。


🔶きちんと時間を守って待っている子どもたちがいるのですから。


🔷遅れてきたら、楽しいことに間に合わない、自分が損をすることを感じさせてもいいのです。



🔶こうしたことを何度かする事で少しずつ遅れてくることが減っていきます。


🔵待つのではなく、「追いつかせる」のです。

🔵待つべき所と待たない方がいい所の使い分けが大事なのです。


🔶落ち着きのないクラスの先生の指導を見ていると、聴いていない子やよそ見をしている子が何人もいて、ざわついているのに、指示を始めているケースがよくあります。


🔶騒がしいので、大きな声で指示を出しても子どもには届いていません。


🔷ここは、「待つ」べき場面です。


🔴声を出さずに、目と手でメッセージを送るのです。



🔶しっかりと聴いている子に、目を見て、うなずいてオッケーサインを出していけば、シーンとなっていきます。


🔶それでも気づかずにしゃべっていたり、違うことをしている子がいたら、近くの子に合図を送って、肩をトントンとしてもらえばいいのです。


🔶指示を出す時、説明をする時には、聴く態勢が整うまで、「待つ」のです。


🔶日常的に続けていくと待つ事もだんだんと減っていきます。


🔶ある若い先生は、それを徹底されていて、その先生が小さな声で話し始めただけで、パッと子どもたちが静かになり、先生を見つめて聴いていました。


🔴状況に応じて、待つべきか、待たない方がいいのかを絶えず考えてみてください。



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国語 俳句・短歌の授業 3参観

🔴国語 俳句•短歌の授業 3参観



高学年の参観ネタ



🔶一人ずつ発表できるように、俳句や短歌をそれまでに作ります。



俳句の作り方の授業についてはまた今度紹介します。



坪内捻転さんやプレバトで有名な夏井いつきさんの本を読んでみてください。



🔶子どもたちには、一つだけではなく、たくさん作らせます。

その中で一番の作品を短冊に筆ペンで書かせて、前で発表してもらいます。



🔶また、お気に入りの俳句や短歌を選んで暗唱してもらうこともいいですね。一言なぜその俳句・短歌を選んだのかを言うのもいいと思います。



子どもたちには、

「俳句や短歌をいくつか暗唱できたら、大人になった時、カッコいいよ〜」

「この人、教養があるなぁ〜と思ってもらえるかもしれないね」

などと言葉をかけていくと、どんどん暗唱ができるようになります。


🔶参観された保護者の方に子どもたちが作った俳句を審査してもらい、俳句コンテストをしたこともあります。


🔶その後、保護者の方にも参加してもらって、グループごとに百人一首大会をします。


🔶百人一首は、国語の教科書にも載っています



年間を通して少しずつ覚えさせていきます。


百首全部覚えた子が何人もいました。



中学校で百人一首大会をしている所も多いので役に立ちます。


「先生のクラスの子、中学校の百人一首大会で上位独占でした」



と中学校の先生から聞いた時は少し誇らしかったですね。

45分の参観がとても短く感じるほど、楽しい授業を見てもらうことができます。




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国語 俳句・短歌の授業2石川啄木

国語 俳句・短歌の授業2石川啄木



想像力「魔法のテレビ」を使った指導


6年生の実践


石川啄木の短歌



ふるさとの なまりなつかし 停車場の

人ごみの中 そをききにいく



前回の記事で子どもが詠んだ俳句を想像力で鑑賞文を書いているので、難易度が高いと思われる短歌でも、深い読みができて、味わうことができました。


「魔法のテレビ」に映ったものを出し合います。



①短歌の中にある言葉を一つずつ想像力で膨らませていきます。



🔴ふるさと

山、林、田んぼ、清く澄みきった川、道、つりをしている人、のんびりと歩いている人、おばあちゃん、おじいちゃん、わらの屋根、柿の木、母


🔴なまり

おばあちゃんの話、お母さんとの思い出、友達としゃべっていた言葉、笑顔

家族で楽しくご飯を食べながら話をしていたこと


🔴停車場

汽車の煙、発車のベル、錆びた線路、たくさんの乗客の話し声、タバコの匂い、時計、発車の笛、汽車を待つ行列、ホームから見える空、急いで歩く人々、笑い声


こうした意見が子どもたちから出てきました。


②発問

そをききにいく とあるが、これはどういうことなのか を考えてみましょう。



なぜわざわざ聴きに駅に行ったのか?

という疑問が出ました。



さみしい

仕事に疲れている

暮らしが大変だ

家族に会いたくなった

心が落ち着くと思った

などの考えが出ました。


③対比を考えます。

今は都会に住んでいることに気づいたので、ふるさとと都会を比べた情景を思い浮かべて出し合います。出た意見を黒板に違いを対比させて板書していきます。



🔵都会

たくさんの建物、煙で汚れた壁、道にはたくさんのごみ、急いで歩く人々、不機嫌そうにだまって行き交う人達、あいさつもしない


🔵ふるさと

わらの屋根、澄んだ空気、美しさ山の緑、透き通るようなきれいな川の流れ、

「おはよう」と声をかけてくれる近所の人、にこにこしながら話をしている人


想像した情景を対比させながら出させていきます。



④この短歌を日記のような文章に作者の石川啄木になって膨らませていきます。



子どもたちは、それぞれに鑑賞文を書いていきます。

🔶ふるさとをはなれ、都会に出てきたけれど、仕事もうまくいかないし、お金もない。

みんなどうしているのだろう。

母ちゃんは元気にしてるのだろうか。心配してるだろうな。

友達はどう思ってるんだろう。ぼくのことなんか忘れているのだろうな。

毎日、ふるさとのことを夢に見る。がんばると言って出てきたから、ふるさとには帰らない。

こないだ、停車場の近くまで行った。あの汽車に乗ったら家まで帰ることが出来ると思うと帰りたくなってきた。でも帰れない。

ベンチに座ってぼうっとしていると、なつかしいふるさとの言葉がきこえてきた。

今日、なんだかさみしくてたまらなくなってきた。もう一度、ふるさとの言葉をききにいこう。それだけでほっとするかもしれないから。

もうちょっと都会でがんばれる力をもらいに行こう。


という文も書きました。


石川啄木の短歌の背景を詳しく説明しなくても、短歌の言葉から想像して迫っていくことができました。

こうして全体で一つの短歌・俳句の学習をしておくと、次は自分の気に入った短歌や俳句を鑑賞して書いていくことができます。




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なぜ遠足に行くのか 遠足指導

なぜ遠足に行くのか

遠足の指導

小学校ではいろんなところに遠足に行きます。春と秋。これまで60回以上引率しました。

低学年では、動物園や水族館、公園などが多いですね。

中学年では、昆虫館や科学館、プラネタリウムや資料館、フルーツ農園など

高学年では、工場見学や歴史的な場所に行くことが多いと思います。

どの遠足でも気を使うのは、電車に乗る時に他の乗客の方に迷惑をかけないようにすることです。

静かにすることと車内でのマナーを守ることを事前に徹底しておいても、遠足のウキウキ気分でハイになって笑い声やおしゃべりの声が大きくなってしまいます。

その度に目と指で合図を送らないといけません。

車内がすいている時は座ってもいいけれど、他の方がおられる時には、席を譲るように指導しています。

公共の場でのマナーを集団で体験できるのが遠足の目的の一つです。

どこで降りるのか、次にどんな行動をするのかを子ども一人一人に自覚させることも目的です。

学校の中では、学べないことを遠足で学んでほしいのです。

楽しむことはもちろんですが、見学先でしっかりと見て、聴いて、考えることが目的なのです。

牧場に行った時には、乳搾り体験をするだけでなく、牛や豚を育てる苦労や喜びを聴き、仔牛の誕生や肉牛として私たちが命をいただいていることを考えさせます。

今年はミカン園に遠足に行きました。

ミカンを食べるだけでなく、ミカン栽培の過程や苦労や喜びを聴きます。

我が子を育てるかのように慈しんでミカンを育てていることを聴かせてもらってからミカン狩りをします。

すると、落としたミカンも大切にして、水で洗って食べていました。

ミカン園の方から「食べずにミカンを投げて遊ぶ学校の子どもらもいる中、本当に一生懸命聴いてくれてありがとう」といううれしい言葉もいただきました。

「美味しいミカンを見つけて、先生に味見させてね」

と言うとたくさんの子が

「先生、これは?」

「僕のも食べてみて〜」

「わたしのミカンめっちゃ甘いから」

と次々と渡してくれるのでおなかいっぱいになりました。

楽しむとともに、子どもにとって意味のある学びにつながる遠足にすることが教師の役目だと考えます。


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雨の日の遊びグッズ 学級活動ゲーム5

🔴雨の日の遊びグッズ 学級活動 ゲーム 5


🔶過去の記事で「学級活動 ゲーム4雨の日の遊び」でも紹介しましたが、雨が降っている日に休み時間を少しでも楽しく怪我のないように過ごさせるためのグッズをいくつか紹介します。



外で遊べない分、廊下でじゃれあったり、走ったりしないようにするのが大変です。


教室に雨の日に遊べるいろんなアイテムを常備している先生もいますね。



学校ごとにルールもあって違うかもしれないので、職員間の意思統一も必要です。


ちなみに私は基本的に子どもに手作りさせています。

①オセロ

(牛乳キャップ)

②将棋

③トランプ

④百人一首

⑤パズル

⑥カード(漢字・数字・ローマ字・都道府県・歴史人物など)

⑦けん玉

⑧クイズの本

⑨工作の材料

⑩その他

サイコロ・スゴロク・パペット人形・紙芝居・ストップウオッチ・電卓・地図帳・ブロックなど子どもが工夫次第で遊びるものを教室に置いておきます。


工作の材料として、新聞紙やプリントのあまり紙、牛乳パックなども置いておくと、工夫をしていろんなものを楽しんで作っています。


貸し出し用のハサミやノリなどもいっしょに置いておきます。


紙芝居は、低学年の所へ行って読んであげてという時に使います。

学級会で雨の日の過ごし方について話し合って、いろんなアイデアを出し合う時間をとってもいいですね。

そこで出たアイデアを掲示しておくのもいいですね。

みんなで雨の日の休み時間にトランプ大会したり、オセロ大会をしたりして、雨の日が逆に楽しみになるような活動を取り入れてみてはどうでしょうか?




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