授業力アップ 学級経営の話

現職の小学校教員30年の経験から学んできたことを紹介します。
授業力や学級経営について参考になれば幸いです。

国語 作文・日記指導3劇的変化

🔴国語 作文・日記指導3

作文が劇的に変わる‼️



🔵運動会や遠足、修学旅行などの行事の作文や日記を書く時の指導方法です。


🔶ほとんど書き方の指導をしないで書かせていることが多いのではないでしょうか?



🔴まずは、一番書きたいこと話したいことを選んで、一つのことをあった順番に書くことを会話「 」を中心に書かせることです。


🔶例えば、遠足の作文だと指導しないと、どうしてもひとくくりのありきたりで同じような文章になってしまいます。



遠足で動物園に行きました。電車に乗って行きました。最初にクラスで写真をとりました。それからライオンとキリンを見ました。キリンの首はとても長くてびっくりしました。カバやゾウも見ました。大きかったです。それからお弁当を食べました。おいしかったです。

そして電車に乗って学校にもどりました。楽しかったです。



というような文が多くなります。





そこで❗️



🔴会話を書くことを中心にすると、臨場感があり、その子だけにしか書けないイキイキとした文章が書けるようになってきます。




「めっちゃ長いなぁ」

とアキラ君が言いました。

「ほんまやな」

とぼくは言いました。

「首も長いし、足も長いなぁ」

とかなちゃんも言いました。

すると、キリンがゆっくり近づいてきました。みんなで

「うわっ」

とさけびました。みかちゃんは、走って逃げてしまいました。

ぼくたちはわらいました。

本当は、ぼくもちょっと後ろにさがってたけどいいませんでした。



というようにその子にしか書けない文章が出来上がります。



比べてみて、どうでしょうか?


上の作文は、全部のことを書こうとしています。




下の作文は、キリンのことにしぼって書いています。



🔶両方の例をプリントにして、子どもたちに読ませて考えさせます。



どっちの作文も読んでみて、遠足の様子をよく描写できている方を考えさせます。



🔴下の作文が、なぜ遠足の様子がよく分かるのかについた意見を出させると、



友達としゃべっている言葉を書いている。



キリンを見た時の様子がわかる、書いてある。



こんな意見が出てきます。



🔶 上の作文のようにびっくりしたと書かなくても、下の作文は、びっくりした様子がよく分かるということを伝えます。



①会話を書く。



②一番心に残った事を選んで書く。



③他のことは、省く。



*別の事も書きたかったら、題を変えて、もう一つ作文を書く。



弁当を食べた時に友達からもらった唐揚げのことが一番心に残ったのなら、その事を書けばいいのです。



全部続けて書こうとすると、ダラダラと長くなって、何が心に残ったのかが、はっきりしなくなります。



🔵書きたい所から始めることが大事です。電車に乗ったことは、みんなも同じだから書かなくてもいいのです。



キリンのことが一番心に残ったのなら、そこから書き出す。




⭐️ビデオに例えると、余計な所は、早送りでとばして、そこだけにしぼるということなのです。


こうした授業をしておくと、一人一人の作文帳に頭を悩ませる必要が少なくなります。



🔶すぐには、変わりませんが、一つの場面をくわしく書けている子の作文を一枚文集などで紹介して読み合う中で、少しずつ上達してきます。


🔶また、こんな内容の説明を書いたプリントを作文帳や、日記帳に最初に貼っておきます。



🔶学級通信に書いて、保護者に伝えておくと、日記の場合は、協力も得られます。







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国語 作文指導2 作文の授業

🔴国語 作文指導2 作文の授業



初期の作文指導の授業で効果的な方法があります。


思ったことを書きなさいでは、なかなか書けません。




そもそも、思ったことや感じたことというのは、思考や感情などで語彙力のない子どもにとっては、言語化するのが難しいのです。


楽しかった、おもしろかったなどの何ら具体性のない文章になりがちなのです。


🔴気持ちではなく、様子を書くのです。



つまり、思ったことではなく、


◯したこと


◯見たこと


◯聞いたこと


◯話したこと


を中心に書く方が書きやすいのです。


🔶特に会話を「 」を使って、メインにすると書きやすくなります。


指導方法の一例です。


🔴「今から先生がすることや話すことを作文に書きます。だから、よく見てよく聞いておいてね」



といって、廊下に出てから、教室にあらためて入り、声をみんなにかけます。


ここまでたったの10秒❗️



🔶「では今の10秒のことをみんなでいっしょに作文にしましょう。」



🔶子どもの国語ノートと同じマス目の黒板に書くとよりいいです。



🔶「まず、先生が言った言葉を思い出してね」


「おはよう」


「いいね」


「しずかに待ってたね」


「さすが!」


と私がかけた言葉が出てきます。

🔶それを板書するか、短冊にした模造紙に書いて、言った順番に書いて貼ります。


「他に何か音は聞こえた?」

「ドアを開ける音」

「どんな音?」

「ガラガラガラ」

これも書きます。



🔶次は、この「 」の間に


誰が


どんなふうに


どうした



というような 様子の分かる言葉をつけていきます。


みんなで考えていきます。



🔵そして、できた文章がこちらです。


「ガラガラガラ」

先生が、

「おはよう。」

と言いながら、教室のドアを開けて入ってきました。

みんなを見て、

「いいね。」

どにっこりしながら言いました。

そして、

「静かに待っていたね」

とほめてくれました。

私たちもにっこりしました。

それから、先生は

「さすが。」

と言ってくれました。

先生はさっきよりもっとにっこりしました。



たった10秒のことでも描写ができます。




🔴こんな文章をノートに書かせて、別のパターンの10秒もやっていきます。




こんな形で何回かやっていくと、ほとんどの子が書けるようになってきます。

中学年までなら、このくらいの文章はスラスラと書けるようになってほしいですね。



🔴まず、「 」を使って会話を入れて書けるようにするのです。



そしてあったことを順番に書くことです。



その3に続く。








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国語 作文指導 その1 初めての作文

🔴国語 作文指導 1 初めての作文



みなさんは作文の指導はどうされていますか?




また、自分が生徒の時、作文の書き方はどんなことを学んだでしょうか?



あまり作文の指導を受けたことがないという方も多いのではないでしょうか?



思ったことを書きなさいと言われてもどう書けばいいのか困った経験はありませんか?



私も教師になるまでは、作文の書き方を習った記憶はありません。



でも、先輩の先生が作文指導に熱心で、たくさんのことを学び、自分でも試行錯誤しながら実践を積んできたので、書く事が苦にならなくなりました。



このブログの文章もそう苦労はしていません。ただブログ自体が全く初めてなのと、スマホも使い方がよくわからないので、読みにくいブログになっていると思います。すみません。




🔴 今回は、1年生ではどんな作文指導がいるのかについて紹介します。



1年生は、ひらがなを読み書きできるようになった頃からスタートします。



🔶 「こんなことがあったよ」とまず絵を描いてもらいます。


そして、絵を見ながら、一人ずつ話を聞いていきます。




「 この絵はなぁに❓」


「あのね、じいちゃんといっしょにおふろ入ってん」


「うんうん、それで?」


「じいちゃんが百まで数えてから、おふろでようかって言った」


「それで百数えたの?」


「ううんうん、ぼくなぁ、百までまだ数えられへんねんって言ってん」


「そうかあ、それでどうしたん?」



というようなやりとりをします。



そこで、


「そしたら、今言ったように書いたらいいよ」


と言って、書いてあげる所から始めれ


ばいいのです。



🔶 そして、先生が書いた文を見ながら、ノートに書き写すことをすれば、いいのです。



🔶 1年生にとって視写することも大きなハードルです。



写すだけでも大変で、その通りにはなかなか書けません。



🔵 例えば、今の話が出れば、次のような文をいっしょに考えます。


じいちゃんとおふろに入りました。

じいちゃんが.

「ひゃくまで かぞえてから でようか。」

といいました。ぼくは、

「ひゃくまで かぞえられへん。」

といいました。そうしたら、じいちゃんが、

「ほんまか、ほな、じいちゃんといっしょにかぞえよかあ。」

といいました。とてもたいへんでした。




🔶 この文を見ながら、子どもが自分でノートに視写するのです。



最初はこれでじゅうぶんです。


1年生は先生とお話をいっぱいしたいのです。



🔶 絵は描けるので、その絵をもとにたくさん聴いてあげたら、作文のもとになるお話をいっぱいしてくれます。



こうしたことを繰り返しながら、作文の形をイメージさせていきます。



🔴みんなの前で、絵を見ながらお話を聞いて、黒板に書いてあげてもいいと思います。




この授業を何度か積み重ねていくと、少しずつどう書いたらいいのかが1年生でも分かってきます。




友達の絵作文も読んであげます。すると、少しずつ自分でも書けるようになってきます。



🔴 また、ノート1ページぐらいの作文の見本をプリントにして、その文を宿題や授業で視写をさせることもいいと思います。



視写をすることで、こんなことを書けばいいんだと頭の中にスッと入ってきます。



ふつうの内容より、ちょっと面白くて、子どもの日常にありそうな文章にするといいと思います。






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算数 大きな数の授業3カードゲーム

🔴算数 大きな数の授業3カードゲーム


⭐️数字カードを使って、大きな数の学習を楽しみながら学ぶ活動を紹介します。


🔶トランプより少し小さめの紙をペアに10枚配ります。


🔶鉛筆で0から9までの数字を書かせます。


🔶10枚のカードをまとめて、トランプみたいにくって、バラバラの順にし、裏向きにして置きます。


🔶黒板には、位取りの表(一、十、百、千、一万、十万・・・)を貼ります。


🔶まず、一の位の数をカードの一番上から取ります。目を瞑って一枚選ばせてもいいですね。


🔶そして、一の位なので、机の一番右に置かせます。


🔶次に十の位の数のカードを引きます。


すると、二桁の数ができます。


🔶ここでどんな数ができたかを聞き、一番大きな数ができたペアはどこか発表させます。


🔷一番大きい数が出来たペアは大喜びしているし、負けているペアは悔しがっています。



🔶では、3桁の数字を作るよと3枚目のカードを引かせます。


🔶今のカードは、何の位かを確認します。


🔶同じようにどんな数ができたのか、一番大きな数は何かを聞きます。



🔷このあたりで、このゲームの仕組みに気づく子も出てきます。



🔷すでに9や8など大きな数が出ていない方が有利だという事です。



🔴喜んでいてもここから逆転が始まります。



🔶次は、千位の数。4枚目のカードを引き、並べます。


同様に聞きます。



🔶今の時点で一番大きな数が出来たトップのペアを聞いておきます。



🔷仕組みが分かってきた子どもたちは、逆転の可能性が残っているので、ワクワクしています。

🔶次は、一万の位。



🔶ここで、カードを引くのは、おしまいというと、えー❗️という必死になる子どもたち。

🔶5枚目のカードを引かせて並べます。

🔶82405が一番大きな数だとすると拍手。


🔴子どもたちからは、「もっとやりたい❗️先生、まだ、上の位あるやん」という声が出ます。

🔵「やりたい?」とじらします。




🔴「じゃあ、二回戦するよ、今度は十万の位までするからね」と予告して、カードをまとめさせて、最初から始めます。



全部使ったら 10億の位までゲームができます。


最後に0が出たら、どうなるかも考えさせます。


🔴カードを10枚作るだけで、いろんな使い方ができます。アレンジもたくさんできますね。


⭐️0のカードをあと5枚ほど増やすと空位が出来て面白いし、難しい読みの数も作れます。



⭐️ペア対決してもいいですね。



⭐️ペアでしなくても、クラスを2チームに分けて、一人ずつ指名して、先生が持ったカードから位ごとに引かせても面白いですよ。


チャイムがなってもまだやりたいという子どもがたくさん出てきますよ.






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算数 大きな数の授業2 教科書から発展

🔴算数 大きな数の授業2 教科書からの発展学習



🔶教科書では大きな数の学習のまとめにあたる所で

45000の表し方を考えようというページがあります。



例として

1. 40000と5000をあわせた数

2. 10000を4つと1000を5つあわせた数

3. 1000を45こ集めた数

4. 45を1000倍した数

という表し方が出ています。


🔶この4つの表し方の意味をそれぞれどういうことなのかを考えてから、他の表し方を見つけてみようとペアで考えてもらいました。

45000円というお金で考えさせるとわかりやすいので、お札の絵を描きました。



すると、この4つの表し方をもとにした考えがたくさん出てきました。


1. 20000と25000をあわせた数


2. 44000と1000をあわせた数


3. 44999と1をあわせた数


4. 10000を3つと5000を2つと1000を5つ


5. 100を450こ集めた数


6. 10を4500こ集めた数


7. 1を45000こ集めた数


8. 450を100こ集めた数


9. 4500を10こ集めた数


10. 4500の10倍



11. 450の100倍


🔶 子どもにとって数字を言葉にして説明することは、ハードルが高いのですが、一つずつ、例に挙げられたどの表し方と同じかなぁと考えたことで、難しい表し方もペアで相談してできるようになってきました。


ぼく、こんな表し方考えたのに、当ててほしかったと休み時間にノートを見せに来た子もいました。

教科書の問題を使って、発展した学びができました。






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