授業力アップ 学級経営の話

現職の小学校教員30年の経験から学んできたことを紹介します。
授業力や学級経営について参考になれば幸いです。

3年生 社会 店で働く人たち①

🔴3年生 社会 店で働く人たち①


◯「まちで働く人たち」の大単元の中に「店で働く人たち」の単元があります。


◯まず、自分たちのまちにはどんなお店があるのか、知っていることを出し合う所から始めます。


◯グループで相談しながら、ワークシートやノートに知っているお店を書き出します。


◯そして、グループで出たお店を全体の場に発表していき、板書をして共有化します。


◯次は、たくさん出てきたお店を種類ごとに分けていきます。コンビニ・スーパー・ドラッグストア・専門店・ショッピングモールなどに分けて、まとめていきます。


◯まちの白地図に店の種類ごとに色分けして記入していくこともできます。


◯また、食料品・日用品・衣料品・電気製品など、品物別に分類することもできます。

◯白地図を見て気づいたことや疑問を出し合います。「まちのどこに多いのか?」「広い道沿いに大きな店が多い」などの意見が出てきます。


◯夏休みなど事前に「買い物調べ」を宿題にして、どの店でどんな品物を買っているのかを調べておくと、学習がスムーズにできます。

図工 自分の写真でアートの世界

🔴図工 自分の写真でアートの世界


◯どんな「世界」に自分が行ってみたいか、こんなことが出来たらいいなということを考えさせます。


◯「海底」「宇宙」「ジャングル」「ミクロの世界」「お花畑」「恐竜時代」「戦国時代」「未来」「動物ランド」など自分が行ってみたい「世界」を想像します。


◯また、「人魚になる」「宇宙人を倒す」「虎の背中に乗る」「アリの巣の中に入る」「花の中で暮らす」「恐竜と遊ぶ」などの様々なやってみたいことを具体的にイメージさせます。


◯その世界の中で自分がどんなことをしているのかを、簡単に下書きをします。


◯絵の中でどんなポーズにするのかを考えさせて、写真を撮りプリントアウトします。


◯写真を切り抜いたものを画用紙に置き、形を取ります。写真を貼っておいてもいいのですが、写真が絵の具で汚れてしまう可能性もあります。


◯そして、画用紙に絵の具やクレヨンで絵を描いていきます。



◯例えば、「恐竜と遊ぶ自分」なら、大きな恐竜を描き、その背中を滑り台にして遊んでいる自分の写真を貼り付けて作品にするのです。


◯周りには太古の昔の植物や他の恐竜を描いたらいいのです。


◯「怪獣と闘う自分」なら、ビームを出しているポーズの写真を貼って、絵の具で怪獣や光線を描いていくのです。


◯子どもが想像した世界を自由に表現させることができます。


◯先に写真を貼ってから絵を描くか、後で写真を貼るのがいいかは、作品によって違うかと思います。


◯写真の大きさや角度を調節するのは、少し手間がかかりますが、写真と絵をミックスしたオリジナルな作品が出来上がります。



◯高学年なら雑誌などからいろんな写真を切り抜いてコラージュした作品に仕上げることも可能だと思います。

平和学習④被害と加害の両面から

🔴平和学習④被害と加害の両面から


◯平和学習で戦争についての授業で特に大切にしたいことです。


◯空襲や沖縄戦、原爆投下については、どの学校でも学習はしているかと思います。


◯たくさんの尊い命が失われた事実を忘れないためにも、とても大切なことです。


◯しかし、被害を受けた事実だけを学習したのでは、戦争を学んだことにはなりません。


◯戦争の相手国、日本が植民地として統治していた国、戦線を拡大し巻き込まれた他国の人々への加害の面からも、同時に学ぶ必要があります。


◯被害と加害の両面から考えなければ、戦争の全体像は見えてこないと思います。


◯「日本の加害性を強調しすぎている、日本だけが悪いのではない」「歴史の負の部分ばかりで正の部分を取り上げていない、日本に誇りを持てない歴史教育は間違っている」という「自虐史観」の論調が強くなり、教科書から「加害」についての記述が変わったり、消されたりしています。


◯日清戦争、日露戦争、第一次世界大戦、日中戦争、そして太平洋戦争の中で、たくさんの犠牲者が出ています。


◯しかし、欧米諸国と同様に日本もアジアの国々を占領し、その中で多くの人々の命を奪っていることは忘れてはなりません。


◯日本の加害も被害も学んでこそ、戦争について知り、平和の大切さを考えることができるのではないでしょうか?

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学級活動 ゲーム あいこジャンケン

🔴学級活動 ゲーム あいこジャンケン


◯競争と協力について考える目的で行うゲームです。道徳の教材と組み合わせて行ってもいいかと思います。


◯全員で輪になって椅子に座るところから始めます。


◯立ってから、相手を見つけてジャンケンをします。相手を替えてジャンケンをしていきます。


◯三回勝った子から一位の席に順番に座っていきます。


◯早い者勝ちのジャンケンゲームです。


◯ドンドン座っていく子が増えていくと、残された子に焦りが見え始めてきます。


◯子どもたちの感想をたずねます。


◯最初の方の子たちからは、「早く勝って嬉しかった」という感想が返ってきます。


◯真ん中だった子たちからは、「最後にならなくてよかった」「ちょっと焦ってきた」という感想が出てきます。


◯最後の方だった子たちからは「何か嫌だった」「取り残されたみたいで恥ずかしかった」という感想が出てきました。

🔴次は「あいこジャンケン」をします。「相手を探して、あいこになるまでジャンケンをします。相手と合わせる気持ちでやりましょう。あいこになったら握手をして、また違う相手とあいこジャンケンをしていきます。出来るだけたくさんの人とあいこになりましょう。先生がストップと言ったら座りましょう」

◯こんな説明をして「あいこジャンケン」を始めます。みんなニコニコしながらやっています。

◯3分ほどでストップをかけ、全員座ってからたずねます。

◯最初の「早い者勝ちジャンケン」と比べて、「あいこジャンケン」をしてみてどうだったかを近くの子と聴き合います。

◯何人かの子に聴きあったことを伝えてもらいます。

◯「あいこジャンケンは安心してできた気がする」「慌てなくてできたからよかった」「相手と合わせるのが楽しかった」「早い者勝ちのジャンケンは、早かった子だけいいけど、あいこジャンケンはみんな楽しくできた」という感想が返ってきました。

◯一方で「勝ったら嬉しいし、遅かっても別にイヤじゃない」「あいこジャンケンは、勝ち負けがつかないから普通のジャンケンの方がいい」という感想も出てきます。

◯「ゲームなんだから、どっちも楽しんだらいいと思う」という考えも出てきます。

◯競争を否定するために行うのではありません。

◯しかし、子どもの遊びの中であまりにも「弱肉強食」のルールがはびこっている時や、勝ち負けにこだわりすぎて、ケンカが絶えない時があります。

◯勝ったことを自慢したり、けなしたり、ひがんだりする場面はよくあります。

◯そんな時に競争と協力について、少し立ち止まって考えるキッカケになるゲームです。

◯そして勝ち負けのある競争をする時に大事なことを考え合います。

◯「ざまあみろ!と勝った子に言われて腹立った」「負けたらすぐ泣いたり怒ったりすると面白くない」と自分の経験からの意見がたくさん出てきます。

◯子どもの意見を聴き、「競争は楽しいし、頑張るパワーにもなるということなんだね」「負けた悔しさをバネにして頑張ろうと思うことが大事なんだね」と子どもの言葉を編み込んでいくのです。

◯協力をベースにして競争をバランスよく取り入れながら、学級の子どもたちの力を高め、繋ぎ合わせていくことが大切なのです。

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2学期 始業式の日

🔴2学期 始業式の日


◯夏休みが終わり、子どもたちと久しぶりに会える日です。一人ひとりの様子を観察することが大切です。


◯特に表情が1学期と変化した子は、夏休み中に何かあったのかもしれません、


◯とはいえ、初日はじっくりと話をする時間もありません。何日かかけて、対話しながら聴いていく必要があります。


◯始業式の日は、配布プリントもたくさんあるのでほとんど時間がありません。


◯通知表や夏休みの宿題などの提出物もいっぱいあるので、登校したら、どこに出すのか置く場所も明示しておくことです。


◯特に絵画コンクールなどに出す作品は、種類も多く、〆切も間近なので持ってくるのを忘れた子には、連絡帳に書いてあげる必要もあります。


◯そうした時間を確保するために「夏休みの思い出ベスト3」や「2学期の目標」をプリントを印刷しておきます。


◯書かせている間に保護者からの連絡帳への返事や提出物の確認をしておくのです。


◯プリントに書かなくても、グループで「夏休みの思い出」をテーマに「ローテンショントーク」をさせておいてもいいのです。


◯夏休みの間に生活リズムが崩れて、学校に行くのが面倒だなぁと感じたり、登校を渋ったりする子もいます。


◯久しぶりの学校は楽しかったなぁと思えるようにグループで出来る簡単なゲームをさせておいたり、最後にクラスみんなでゲームをしたりして、明日への元気を注入しておくことも必要です。


◯初日は宿題もなしでもいいかとも思います。