授業力アップ 学級経営の話

現職の小学校教員30年の経験から学んできたことを紹介します。
授業力や学級経営について参考になれば幸いです。

学級開き②クラスは「暮らす」

🔴学級開き②クラスは「暮らす」


◯よく「黄金の3日間・1週間・1ヶ月」と言われていますが、四月のスタートはとても重要なのです。


◯このスタートで緩かったり、甘かったりしていると、学級経営が難しくなる場合があります。


◯始業式の日は学級開きをじっくりと出来ない事も多いので、「本当の学級開き」は翌日からになるかと思います。


◯まずは、先生自身が「自分を開く」言葉を語ることが大切です。どんなクラスにしたいのか、子どもたちにどんな願いを持っているのかを抽象的ではない具体的なエピソードを入れた話をするのです。


◯自分自身の子どもの頃の体験をもとにして、学級についての想いを語ったり、これまでに出会ってきた子どもたちの話をしたりしながら、「みんなもそんなクラス、そんなステキな友達を作ってほしい」と真剣に伝えるのです。


◯そのうえで、学年に応じて大切にしてほしい事、先生のスタンスを伝えていきます。


◯「クラスは、学校で『暮らす』という言葉と似てるでしょ?」「誰もが安心できるクラスを作るために、先生は家族みたいな学級になってほしいと思っています」「だからあったかいクラスを作るためには、みんなに約束してほしい事があります」


◯「友達をバカにしたり、のけものにしたりしないこと」


◯「間違いや失敗を大切にすること」


◯「自分や友達を大切にすること」


◯「友達や先生の話を聴くこと」


◯「自分の全力を尽くすこと」


🔴これらのことを守らない時には、君たちのことを思うからこそ、厳しく叱るよと伝えています。


◯にっこりと笑顔で真剣に伝えるのです。


◯「厳しいけれどあったかい。優しいけれど、甘くない」ことを最初に伝えておくのです。


◯そんな話をしっかり聴いている子には「ちゃんと先生の話を聴いているね」と伝えていくことです。


◯中にはどんな先生かを試す行動に出る子もいます。そんな時は沈黙して、毅然と目で注意をするだけでいいのです。


◯話をしっかり聴いている子らに焦点を当て、認めていくことです。


◯そして、みんなで楽しめて協力し合える簡単なゲームや学習をして、学級開きのスタートとしていきます。

(つづく)



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学級開き①

🔴学級開き①


◯新しい学年になって子どもたちは、どんな先生なのかなぁと期待と不安でワクワクドキドキしています。


◯最初の出会いはとても大切です。


◯子どもたちの心を開く「学級開き」の時間にしたいものです。この1年楽しみだなぁ、この先生といっしょに頑張りたいなぁと思えるような出会いの時間にできればと思います。

◯配布物などもたくさんあるので、残念ながら始業式の日は短い時間しかないかと思います。その中で子どもたちに自己紹介をして、一人一人の名前を心を込めて呼んでいきます。


◯私の自己紹介は好きな事をたくさん伝えています。




◯「先生の好きなものはたくさんあります。絵本、カレーライス、虹、昼寝、お寿司、けん玉、手品、映画、ドッジボール、マンガ、ドラゴンボール、スポーツ、ドラえもん…」

と「絵本が好きな人?」「カレーライスの好きな人?」と手を挙げてもらいながら話をしていきます。




◯子どもたちは、「ボクも!」「わたしも!」「いっしょや!」とうなずいてくれます。


◯そして、「みんなの好きな事をたくさん増やしていきたいと思ってるから、いっしょに頑張ろうね!」と語りかけます。


◯「明日、みんなに自分の好きな事を教えてほしいから、いっぱい探してきてね。それが最初の宿題です」と伝えています。


◯そして、ジャンボジャンケンをして、サヨナラの挨拶をしたり、先生とハイタッチをして帰る事にしたりして、限られた時間の中でも楽しい初日にしています。




◯始業式の日には、これぐらいしか時間がない学校が多いと思います。本格的な学級開きは次の日になります。


(つづく)




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最初の学級通信の作り方

🔴最初の学級通信の作り方


◯学級通信を出すことは、たいへんかもしれませんが、それ以上のものが得られます。詳しくは以前の記事をご覧ください。



◯初めて学級通信を出される場合は、B5か、A4サイズの方が文章量も少ないので長続きすると思います。


◯始業式の日の第1号には、自己紹介や自分の似顔絵、担任としての「所信表明」(どんなクラスにしたいのか)を書きます。


◯保護者向けの文体よりも子ども向けの文体の方が、どちらにも読んでもらえます。


◯クラスの子どもの名簿も載せておくと、保護者の方も誰と同じクラスになったのかが分かります。


◯また、「子どもたちの写真や作文などをこれから学級通信に載せて紹介していきたいと思っております。プライバシーの事情等で掲載しない事を望まれる方は配慮いたしますのでご連絡ください」などと初めに伝えておきます。


◯手書きで作成する場合は、いつでもどこでも書けるし、手書きならではのあたたかさが伝わります。


◯パソコンで作成する場合は、文章の修正が簡単に出来るメリットがあります。


◯どちらの方法の良い所を取り入れてみるといいと思います。私はパソコンで作成して、スキマに手書きで一言書いたり、子どものノートや作品を縮小コピーして貼ったりしています。


◯学級通信のタイトルは、担任の想いを込めたものにしてもいいし、子どもから募集してもいいかと思います。

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小学校教員に必要な力11オールラウンダー

🔴小学校教員に必要な力11オールラウンダー


◯小学校教員はいろんな教科を教えなければなりません。国語、算数、理科、社会、道徳、学活、体育、図工、音楽、家庭科、生活科、書写、総合的な学習、図書、そして外国語が新たに加わります。


◯中規模校以上なら音楽や家庭科などは専科の先生が教えてくれる事もありますが、自分で教えることが基本だと思っておく事です。


◯また、教科以外にも、クラブ、委員会、清掃指導、給食指導、登下校指導、朝の会、帰りの会などがあります。

◯そして、様々な行事があります。始業式、入学式、1年生を迎える会、縦割り活動、健康診断、家庭訪問、遠足や社会見学、野外活動、修学旅行、運動会、音楽会、懇談会、体験入学、就学時健診、6年生を送る会、終業式、卒業式など年間を通して山のような行事があります。


◯さらに「〜教育」という形で山ほど文科省から下りてきています。各業界からあらゆるものを小学校の授業で指導してほしいと要望があります。


◯食育、環境教育、ICT教育、プログラミング教育、情報モラル教育、統計教育、薬物防止教育、税教育、著作権教育など数えればキリがありません。


◯こうしてみると、小学校教員は何でも屋なのです。


◯小学校教員はいろんな事を教えられる醍醐味があると私は思います。


◯幅広い知識が求められますが、そこにこそ楽しみがあると思ってください。

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子どもと遊ぶ先生に

🔴子どもと遊ぶ先生に


◯子どもにとって遊んでくれる先生は大人気です。若い先生は身体を動かしてぜひいっぱい遊んであげてください。


◯私も40代半ばまでは、休み時間は子どもたちと遊んでいました。万歩計は毎日4万歩近くになっていました。今はなかなか2万歩も行かなくなりました。


◯特に中学年くらいまではスキンシップは重要です。おんぶや肩車もしてもらいたがります。高い高いも喜びます。


◯昔、元気な1年生の男の子を肩車してあげました。すると、運動神経抜群なのに安定せずにこわがりました。実はその子にとって生まれて初めての肩車だったのです。お母さんが一人で育ててこられた家庭でした。

◯肩車が嬉しかったらしく、会う度に「先生〜肩車〜」とせがんでくるのでいつもしていました。

◯今でも老体にむち打ち、時々いろんな子にしてあげています。

◯子どもと遊ぶ時に気をつけてほしい事があります。いつも同じ子らと遊ばないで、どの子とも関わるようにすることです。

◯「先生〜遊ぼう!」と寄ってくる人懐こく元気な子どもたちばかりと遊んでいてはいけません、

◯恥ずかしがり屋さんやおとなしい子は、なかなか自分から言えないのです。

◯最初は、そばにいていっしょにいるだけでもいいのです。内面がだんだんと見えてくるようになります。

◯クラス遊びを先生がリーダーシップを取って仲良くなってくると、子どもたちだけで遊べるようになってきます。

◯遊びの様子を観察する事も大切です。授業では見えない事も見えてきます。友達関係や意外な一面が分かってきます。

◯ドッジボールが上手い子だけがボールを投げる「弱肉強食」の世界になっていないか、一人ぼっちで寂しい思いをしている子はいないかを見ていく必要があります。

◯みんなが楽しめる遊び方を伝えてあげる事も教員の役目です。

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